そこには美しいゴーヤ

 そこには美しい麗人がサプリメント マカ立っていた。
 背中まゴーヤ チャンプルーで真っ直ぐと伸びる銀の髪に月光を集めたかのように輝くやや吊り目がちな銀の瞳、その身に真っ黒な軍服を纏う彼女は確かに美人だった。
 そして巨乳でもあった。
 ぽかん、とミモザは口を開けたまま固まる。そんなミマカ サプリモザに彼女は再度にこりと笑いかけた。
「好きかしら?」
 その凄みのある笑顔に思わずミモザはこくこくと頷く。まぁ好きか嫌いかで言うと好きなので嘘ではない。
 彼女のたわわに実った胸を見て、それから自身の胸を見下ろした。12歳のミモザは年齢相応につるぺただった。
(悲しい)
 ついでに言うと双子にも関わらずステラの方がミモザよりも胸は大きかったりする。つまりミモザは胸の大きさでもステラに負けている。
(悲しい…ゴーヤ…)
 ずんと暗い表情で沈むミモザの頬を、チロは慰めるように両手で撫でた。そんな落ち込むミモザの姿を見て、女性はにんまりと微笑む。
「ねぇお嬢さん。わたくしに弟子入りをすれば、巨乳になるコツを教えてあ、げ、る」
「それって、ぐぇっ」
 その魅力的な提案に思わず釣られかけたミモザの襟首を掴んで引き止める手がある。レオンハルトだ。
 彼はミモザのことを猫の子のように襟首を掴むと、ずりずりと自分の元へと引きずり寄せた。
「人の弟子をくだらない方法で勧誘するのはやめてくれないか。マナー亜鉛 の サプリ違反だ」
 じろりとその女性をにらむ。
「あらん、貴方のことだから弟子なんて使い捨て程度に思ってるかと思ったら、案外可愛がってるのね」
「さてな」
 女性の揶揄にレオンハルトは素知らぬ顔で応じる。
 2人の目線の先にばちばちと幻の火花が見えた。
(うーん?)
 ミモザは首を傾げる。彼女の服装、あれは王国騎士団の制服である。教皇が王国騎士団の制服を着ているわけがないから彼女はきっとオルタンシア教皇ではないのだろう。その時、彼女の横に立つ少年と目が合った。さらさらの黒髪をきっちりと切り揃えた少年はその黒い瞳を細めて爽やかに笑いかけてきた。
 年齢はミモザと同じくらいだろうか。清涼飲料水のCMに出れそうなくらいの爽やかさだ。
 しばらく待ってみたが両者の亜鉛 サプリ睨み合いが終わる気配がなかったため、ミモザは少し考えてから口を開いた。
「レオン様は巨乳はお嫌いですか?」
「……巨乳はともかくあれはただのゴリラだ」
 憮然とした顔でレオンハルトは応じる。
「ひどいわゴリラだなんて。なんか言ってやってよ、ジーン」
 彼女は隣の爽やか少年に声をかける。彼は笑顔を崩さないまま答えた。
「先生がゴリラなのは否定できませんが、それはともかく僕の常識では金髪美少女は巨乳なんて単語は言わないので今の発言は聞かなかったことにします」
「おいおい全員クセが強すぎるぜ。まともなのは俺だけか?ちなみにお兄さんは胸より尻派だ」
「誰がお兄さんよ、ずうずうしい。おじさんの間違いでしょう?」
「あーん?自己紹介か?お、ば、さ、ん」
「いやぁ、元気なのはいいことですね」
 不毛な4人のやり取りを新たな声が遮る。それは静謐で落ち着いた男性の声だ。
「ですが皆さん、私の存在をお忘れではないでしょうか?」
 紫がかった黒髪をオールバックに撫でつけ、すみれ色の瞳をした壮年の男サプリメント マカ性が実は女性の背後に隠れていた執務机に腰掛けていた。
 元々細い目をさらに細めてにっこりと微笑んで、彼は「そろそろ本題に入りましょうか」と厳かに告げた。
 どうやら彼がオルタンシア教皇聖下らしかった。

「報告は以上です」
 ガブリエルは真面目くさった顔でそう締めくくった。それに教皇はうんうんと穏やかに頷いて「レオンハルト君は何か付け足すことはありますか?」と尋ねる。
「特には。しかしこの異常は徐々に頻度が増えている様子があります」
「そうですね。とても気がかりです。しかし原因をつかめていない以上、対症療法を続ける他ないでしょう」
(ううっ)
 思わず罪悪感で胸を押さえる。ミモザがちゃんと前世の記憶を思い出せれば原因は判明するのだ。
 今わかっていることは3年後に姉がそれを解決するということだけだ。
(いや、待てよ?)
 ミモザの記憶にはとんでもなく強い狂化個体をステラが仲間と力を合わせて倒すシーンがある。しかしその原因を取り除いていたかまでは定かではない。
(もしかして、3年経っても解決しない可能性がある?)
 だとすればそれはゆゆしき事態だ。いやしかしそんなに中途半端な解決をゲームをするプ亜鉛 の サプリレイヤーが許すだろうか?
(よし!)
 ミモザは帰ったら記憶を思い出しやすくするおまじないを試すことに決めた。チロはそんなミモザの思考を見透かしてやれやれと首を横に振る。
「ところで彼女達はなぜここにいるのですか?」
 報告が一区切りついたところで、レオンハルトは王国騎士団の美女とジーンと呼ばれていた爽やか少年を目線で示して訊ねた。
「そんな邪魔そうに言わないでよ。要件があって来たに決まってるでしょ?」
 美女は口紅の塗られた唇を吊り上げて笑う。そしてちらりとミモザのことを見た。
「そうね。初対面の子もいるから自己紹介からしようかしら。わたくしはフレイヤ・レイアード。由緒あるレイアード伯爵家の長女にして、王国騎士団団長よ」
「僕はその弟子のジーン・ダンゼルと申します。以後お見知りおきを」
 そこまで言って2人してミモザのことをじっと見つめてくる。その視線にはっとしてミモザは慌てて「レオンハルト様の弟子のミモザと申します」と頭を下げた。
 試練の塔を終え御前試合にて成績を残し晴れて精霊騎士となった者の進む道は、一般的に2つに別れる。
王国騎士団に行くか、教会騎士団に行くか、である。
王国騎士団はその名の通り国に仕える騎士であり、教会騎士団も同様に教会に所属する騎士のことである。そしてどちらに行くのかの境目は出自だ。貴族亜鉛の効果は王国騎士団へ、平民は教会騎士団へと入る。稀に貴族にも関わらず教会騎士団へ入る者もいるが逆はない。つまり目の前にいる2人は確実に貴族であった。
 ミモザはすすっとさりげなくレオンハルトの背後へと移動する。田舎では貴族になどまず出会わないが、それでも無礼を働けばどのような目にあうかの見当くらいはつく。
 フレイヤはそれをどう思ったのか「あら可愛い」と微笑んだ。
「心配しなくても酷くしたりしないわよ。伯爵位を持つ聖騎士様の弟子に軽々しい真似はできないもの」
(伯爵位持ってたのか)
 今さらのことを知って驚く。我が事ながら自分の師に対しての知識が浅すぎる。言い訳をさせてもらえればレオンハルトは自分のことを話したがらない人であるし、これまで特に知らなくても困らなかったからだと言っておく。爵位を持っているのは知っていたが、そんなに上の方の位だとは思っていなかった。
 ちらりとレオンハルトを見上げると、彼は肩をすくめて見せた。
「最初は男爵位だったんだがな。授与される前に間が空いてしまってその間にもいろいろと功績が増えていったんだ。その結果なんの位にするか貴族達の間で意見が割れてな。色々と面倒になっていらないと言ったら吊り上げ交渉と誤解されて伯爵位になってしまった」
「はー…」
 ミモザのような一般庶民にはなんとも理解が追いつかない話である。まぁ、貴族としてもレオンハルトと友好関係を築きたかったのだろう。
 レオンハルトはいつも白い教会騎士団の制服を着ている。一般的に聖騎士はどちゴーヤらの騎士団にも属さない独立した存在のはずだが、元々が平民ということもあり教会騎士団との方が距離が近いのだろう。この世界の教会は宗教団体ではあるが政治的には市民の代弁者の役目も担っている。そのための教会騎士団であり抑止力として国もその存在を許容しているのだ。しかし貴族にとっては忌々しい存在だろう。最強の騎士が教会、ひいては平民寄りというのもよろしく思っていないに違いない。それを少しでも貴族側に引き寄せるために爵位を与えたとするのならばそのような高い待遇も理解できるような気がする。
(まぁ、難しいことはわからないけど)
 今のミモザにとって大事なのは、とりあえずフレイヤに軽々しく扱われる心配は低いということである。全力でレオンハルトの威を借りているが、社会的地位に関してはどうしようもない。
「今日わたくし達が来たのはね、『試練の塔被害者遺族の会』についての相談よ」
 その言葉を聞いてレオンハルトとガブリエルにぴりっと緊張が走った。
亜鉛亜鉛 の サプリアントシアニンの効果亜鉛 サプリ

 結論から言うクロム

 結論から言うと、購入者リストは見つからなかった。元からなかったのか隠蔽されているの亜鉛 の サプリかはわからないが、バーナードも一亜鉛 サプリ おすすめ切口を割ろうとしないため、結局捜査員達は被害者達から提供された情報を元にラブドロップの回収をする羽目になってしまった。

 コンコンと宿屋の古ぼけた扉がノックアントシアニンの効果される。それにステラはジーンやマシューと話すのをいったん中断して返事をした。
「はぁい、どなた?」
 上機嫌で扉を開ける。すると目の前には、
「ステラさんですね?」
 ひらり、と紙が押し付けられる。そこには『捜査令状』の四文字が踊っていた。
「……え?」
「ちょっと失礼しますよ」
 唖然とするステラを押し退けて彼らはぞろぞろと部屋の中へと入ってきた。
「な、なんだ!?亜鉛の効果
「一体これは何事ですか?」
 マシューとジーンも慌てて立ち上がる。三人はお茶を飲んでいたらしくテーブルの上にはコップとお茶菓子が並んでいた。その中にはアベルの物と思しきコップもあったが、彼は不在のようだ。
 捜査員達はそのまま部屋の捜索を開始する。最初に捜査令状を提示した男は王国騎士団の騎士のようだ。彼だけは部屋の中央を陣取るとジーンの質問に「こちらの女性が魔薬を違法所持している疑いがあるため、捜査に参りました」と告げた。
「魔薬の違法所持!?」
「まさか……」
 マシューとジーンの二人は信じがdhaたいというように騎士とステラを見る。
 ステラは「なんで……」と呟いて立ちすくんだ。
 それを横目でちらりと見やって、騎士は絵を取り出して見せる。
「これは……」
「これが、違法魔薬です。『恋の妙薬』と呼ばれる魔薬を飴の中に入れて加工した物になります。お心当たりは?」
 心当たりしかない二人は絶句する。しかしややして気を取り直すと「これは何かの間違いだ!」とジーンは抗議した。
「類似した形状の飴などいくらでもあるだろう! 彼女がそれを使っていたという証拠にはならない!!」
「ですからこうして捜索をしているのです」
 その抗議はぴしゃりと跳ね除けられた。騎士の男は淡々と作業を進める。
「こちらの魔薬は人に強制的に恋愛感情を抱かせるもの。お二人はどうして彼女に好意的なのですか亜鉛の効果?」
「ど、どうしてって……」
 マシューはうめく。
「どういう意味だよ」
「そのままの意味です。お二人が彼女に好意を抱くようになったのは、この飴を食べてからではありませんでしたか?」
 二人は何かを思い出したかのようにはっとした。
「もうやめてよ!!」
 その時金切り声が響いた。
「わ、わたしが何をしたって言うの!? 前回はこんなことなかったじゃない!!」
 ステラだ。彼女はその美しい青い瞳をきつく吊り上げて騎士を睨んだ。
「前回、というのを存じ上げませんが、もしかして貴方自身も常用なさっておられますか?」
「は、はぁ……!?」
「こちらの魔薬はあまり過剰摂取なさると感情のコントロールに支障が出てきます。感情の起伏が激しくなり怒ったり泣いたり、認めがたいことを言われると理屈より否定したいという感情が勝り、支離滅裂な言動に出ることもあるそうです」
亜鉛 サプリ………っ!!」
 ステラは怒りのあまり言葉を詰まらせる。
「わたしの言動が支離滅裂だって言うの!?」
 そんなステラを無表情に見返して、彼は「ええ」と頷いた。
「今の貴方はとても理性的な人間には見えません」
「いい加減に……っ!!」
「何事だ!」
 その時慌ただしく一人の青年が部屋に入ってきた。
 アベルだ。
 彼は室内の様子に眉をひそめるとすぐにステラの前へと庇うように立った。
「アベル……」
「これは一体何事ですか? 騎士様」
 ステラはほっと息をつく。アベルは険しい顔で、しかし丁寧に騎士へと尋ねた。
 それを騎士はしげしげと観察するように見た後、「いえね、魔薬の違法所持の検査をしておりまして」と相手の態度に合わせるように礼儀正しく告げる。
「ご協力をお願いできませんか?」
「……ああ、最近なんか騒ぎになってたな」
 それにアベルは冷静に頷く。
「そういうことなら調べてもらって構わない。俺たちはどうしたらいい? ここにいるのでいいのか?」
「アベル……っ」
 慌てるステラに彼は安心させるようにその背を撫でる。
「大丈夫だ、ステラ。俺たちは疑われているんじ亜鉛 サプリゃない。ただの検査だよ。やましいことはない。すぐに終わる」
 そう言って彼がステラに何事かを囁くとステラははっと顔を上げてアベルの顔を見た。そしてすぐに笑みを作ると甘えるように「アベル!」と彼に抱きつく。それに背中を撫でることで答えてやりながら、アベルは「すみません」と騎士に謝罪した。
「突然のことに驚いてしまったようで、ええと、それで、俺たちはどうしたら?」
 騎士は難しい顔で部下の一人を呼び寄せると彼に何かを耳打ちする。その部下は素早く部屋を飛び出していった。
「そうですね、では、まずは身体検査からお願いできますか? ああ、そちらの女性は女性捜査官にお願いしますので大丈夫ですよ」
「わかりました」
 アベルは堂々と応じた。
「よろしくお願いします」
 その瞳は凪いで無風の水面のように平静だった。
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 チロを構マカ

 チロを構える。そのまま大きく振りかぶると、目の前にいる敵へと向かってー……、
亜鉛 サプリ おすすめ(違う……っ!!)
 直前でミモマカ と はザは理性を取り戻した。しかし振りかぶった手の制御がきかない。目の前の景色がチカチカと赤と白に明滅を繰り返す。
「……っ、お前は僕のものだろうが……っ!!」
 あまりの怒りにミモザは怒鳴っていた。その瞬間、身体のコントロールクロムの効能がミモザの手の内へと戻る。
「うんん……っ!」
 唸る。モーニングスターメイスの無数にある棘のうちの一つが振った勢いに合わせて槍のように伸び標的を突き刺そうとするのをーー、
 直前でその軌道を無理やりずらした。
「……っ」
 息を呑む。棘はレオンハルトの脇に生える木を貫いた。
 それにレオンハルトはわずかに眉亜鉛をひそめただけだった。おそらく直前で軌道が変わり、自身に当たらないことを悟ったのだろう。微動だにせず、けれど油断なく剣を構えて立っていた。その身体からは適度に力が抜けており、どこに攻撃を仕掛けてもすぐに対応されてしまうであろうことが素人のミモザでもわかった。
 その場に沈黙が落ち、膠着状態に陥る。
 ふっふっ、と荒い息を漏らしながら、ミモザは身体を支配しようとしていた狂気が引いていくのを感じていた。
「君はーー、」
 レオンハルトの声にびくりっ、と身をすくませる。
「ち、違うんでゴーヤすっ、いや、違わないんですけどっ、違くてっ、あの、襲うつもりなんてこれっぽっちも……っ」
そこまで半泣きで言ってから、棘がまだ木に突き刺さったままなことに気づき慌ててそれを戻す。
「あのっ、ごめんなさいっ!!」
 そのまま敵意がないことを示すために頭を深々と下げた。
 顔を上げられない。
(どうしよう……!)
 涙が溢れた。
(怖い)
 アベルなど比較にもならない。そこには圧倒的な強者がいた。
 その気になればミモザのことなど赤子の首をひねるように殺すことができるのだと、本能でわかる。
(いや、おそらく殺されはしない)
 心の中で必死に言い聞かせる。殺されはしない。相手は聖騎士である。殺人鬼ではない。
 けれど捕まってはしまうだろうアントシアニン。または処置としてチロを取り上げられてしまうかも知れない。
 守護精霊との接続を切り離すことは原則禁止だが、狂化個体に関しては適切な処置として行われることがあった。
「ふむ、自力で抑え込んだか」
 その声音には面白がるような感心するような響きがあった。彼はそのままミモザの近くに散らばる野良精霊の遺体を見て目を細める。
「いい腕だ。教会に引き渡すのは惜しいな」
 その言葉に思わずミモザは顔を弾かれたように上げる。
 その顔は恐怖と涙でぐちゃぐちゃだ。
 彼は悠然とミモザを見返すと、顎に手を当て思案するように首を傾げた。
「君、一生その狂気と付き合う気はあるかい?抑え続ける自信は?」
 にっこりと微笑んで、彼はまるで明日の天気でも尋ねるような調子でそう問いかけた。
 その笑顔はとても爽やかで整っているのに、ミモザには何故か悪魔の微笑みに見える。
 しかしこの悪魔に気に入られなければ未来がないことだけは理解できた。
「あります!」
 食いゴーヤ入るように答える。
「……素直に教会で『処置』を受けた方が楽だぞ。一生自らの業に振り回されて苦しみ続けることになる」
「それでも……」
 ぐっ、と唇を噛み締める。
「それでもいいです。自分のこの、感情を手放すくらいなら」
 きっとチロを手放せばそれと引き換えにミモザはこの憎しみも妬みも投げ出せる。
 しかしそうした時のミモザは果たしてこれがミモザ自身であると自信を持って言えるだろうか。
 チロはミモザ自身だ。ならばチロを失ったミモザはもう元のミモザではないだろう。
 嫉妬も報復も、元々愚かな選択なのは重々承知だ。
「いいだろう」
 レオンハルトは満足げに頷いた。
「見逃してやる。君は自由だ」
 その言葉を聞いた途端、ミモザの体から一気に力が抜けた。しかし疑問は残る。
「……なぜ、」
「わからないか?君にならわかるはずだ」
「……?」
 そう言われてよくよく目を凝らす。レオンハルトは何も隠すことはないというように剣を翼獅子の姿へ戻すと両手を広げてみせた。
 その姿はどこからどう見ても愛想の良いただの美形だ。
 立っているだけできらきらしい。
 けれどミモザは歪みにも似た違dha epa和感を覚えた。
「あなたは、」
「うん?」
「あなたも、狂気に囚われているのですか?」
 肯定するように彼はにやり、と笑った。金色の目が肉食獣のような獰猛さで輝く。
 そしておもむろに右目を覆う前髪を手でかきあげた。
「……あ」
 そこには右目全体を潰すように火傷のような傷跡があった。まつ毛もないその右目の瞼がゆっくりと開かれる。
 ぎらぎらと輝く紅の瞳が真っ直ぐにこちらを射抜いた。
 慌てて翼獅子を確認する。しかし彼のオーラはまばゆいばかりの白色で、特に黒い塵のようなものは混ざっていない。
 しかしそれなのに何故かわかる。目の前の彼が自分と同類なのだと。
 そこにはシンパシーのような運命共同体に出会ったかのような何かが確かに存在していた。
「これをやろう」
 差し出されたのは彼の髪を結っていたリボンだ。黒色のビロードで出来たそれは黄色く透き通った石と、それを守るように描かれた黄金の翼獅子の刺繍がされたいかにも高価そうなものだった。それを外した途端に彼の翼獅子からは黒い塵が濃密に噴き出し、その瞳が赤く染まる。
 ミモザはその光景に目を見張った。
 彼は苦笑する。
「これについている宝石は実は魔導具の一種でね。幻術を見せる効果がある。大したものは見せられないが狂化の兆候を誤魔化すくらいの効果はある」
 ミモザは戸惑い、逡巡した。正直に言えば喉から手が出るほゴーヤど欲しい。これがあれば今後の憂いが大きく減るのは間違いなかった。けれど、
「でもこれがないと貴方が……」
「ああ、俺は家に帰れば予備がもう一つあるからいいんだ。それよりもこれがないと君はすぐにでも捕まってしまうよ」
 どうにも詐欺にも似た怖さを感じる。
 しかし悩みながらも結局ミモザはおずおずと手を伸ばしてそれを受け取った。
 その様子にレオンハルトは目を細めて微笑む。
「いいこだ。これがあれば同じように狂化した相手以外は騙せるだろう。狂化した者同士はなんとなく感じ取れてしまうのだよ。困ったことにね」
「……どうしてこんなによくしてくださるのですか」
「君には才能がある」
 間髪入れずに言われた言葉にミモザは目を見開いた。
「君は精霊との親和性が高いな。それは精霊騎士を目指す上ではとても素晴らしい才能だ。そしてその上で狂気に引きずられない意志の強さがある。正直感情のままに狂気に飲まれるようなら教会に引き渡すつもりだったよ。けれどコントロールできているなら誰に迷惑をかけるわけでもない。わざわざ取り締まる必要性を感じないな」
「………」
 その言葉を聞きながらもミモザの疑心暗鬼は収まらなかった。それをレオンハルトも察したのだろう。「そう警戒してくれるな」と苦笑する。
「……まぁ、共犯者の優遇だよ。俺も人間だからな。判断基準はわりと不公平なんだ」
 そう告げると彼はミモザを安心させるようにおどけた仕草でウインクをしてみせた。
「では、俺はこれで失礼するよ。せいぜいバレないように気をつけるんだな、ゴーヤ検討を祈る」
 パッと手を上げて颯爽と身を翻す姿は潔く、どこまでも爽やかだ。
 しかしその身と守護精霊から噴き出す濃密な闇の気配がそれを裏切って禍々しい。
「え、えっと……」
 ミモザは焦る。
 彼は恐ろしい。自分の命を簡単に脅かすことのできる存在への恐怖は拭えない。ーーけれど、
「待ってください!!」
 気づけばミモザは彼を引き止めていた。彼は怪訝そうな顔をして振り返る。
(……う、)
 ミモザなど比較にならないほどの濃密な黒い塵の濃度と威圧感に身がすくむ。
「あ、あの……」
 ごくり、と唾を飲む。恐ろしい。恐ろしいがこれを逃したら、きっとミモザに次のチャンスはない。
「ぼ、僕を貴方の弟子にしてくだひゃいっ!」
 ミモザは盛大に噛んだ。
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 それはチャイムが鳴って1時マカ と は間目の授業が終わった時のことだった亜鉛 サプリ おすすめ。次の授業の準備のための短い休憩時間にがらりと音をたてて唐突に教室のドアが開いた。
 開けたのはミモザである。
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(戻ってきたのか)
 アベルは意外な気持ちで彼女が静かに自身の席へと戻るのを眺めた。
 変な言葉を叫んで飛び出していったから今日はもう家に帰るのかと思っていたのだ。しかし戻ってきたということはそうはできなかったのだろう。
(そりゃそうか)
 普段より早く家に帰れば理由を聞かれるだろう。これまでミモザが親に一度も学校での出来事を話していないのは当然dha知っている。
(ステラにはチクったみたいだが…)
 ち、と軽く舌打ちをする。幸いにもステラは素直でお人好しな少女だ。アベルが誤解だと誤魔化すとそれを信じたようだった。
 ステラ。あの美しい少女を思い浮かべるとアベルは幸せな気持ちになる。双子なのに根暗で生意気なミモザとは似ても似つかない。
 アベルだって最初からミモザを蔑ろにしていたわけではない。学校に通い始めた当初、近所に住んでいて元々仲の良かったステラに「妹のことをお願いね」と頼まれて最初のうちは仲良くやっていたのだ。
 しかし入学してから初めて知り合ったステラの妹はどうにも生意気な奴だった。ステラの話題を出すと「僕じゃなくてステラと話しなよ」と突き放すようなことを言い、春の感謝祭で一緒にダンスゴーヤを踊りたいからステラを誘ってほしいと頼んでも「自分で誘いなよ。僕は関係ないよね」とケチなことを言う。
 出来ないから頼んでいるというのにだ。
 ステラは人気だ。ミモザと違い明るく誰に対しても分け隔てなく優しいステラはみんなに好かれていた。「お前も同じようにしろよ」と忠告をしたこともあったがミモザはその言葉に嫌そうに顔をしかめるだけだった。「せっかく仲良くしてやってるのに!」と言うと「別に頼んでない」などと恩知らずなことを言うので仲良くするのをやめたのだ。
 アベルは近くで喋っていた特に仲のいい3人を目線で呼ぶと、連れ立って席を立った。目指すのはミモザの席だ。
「おい」
 次の授業の準備をしているのか机の引き出しをいじっているミモザの顔を上げさせるために机を軽く蹴りつける。彼女はわずかに身を震わせるとうかがうよう亜鉛 サプリ おすすめにこちらを見上げた。
 その怯えた態度に自尊心が満たされる。
 自分の肩にとまった相棒の鷲の守護精霊も喜ぶように翼を一度広げてみせた。
「よう。どこいってたんだ?」
 にやにやと笑って問いかけるとミモザは怯えたようにこちらを見て、しかしすぐに無言のまま視線を逸らした。その手は再び準備のために筆記用具や教科書を机の上に並べ始める。
 無視だ。
 その事実に苛立って改めて机をがんっと少し強めに蹴り上げる。
 彼女は助けを求めるようにわずかに視線を彷徨わせたが教室にいる誰も彼女と目を合わせようとしなかった。
 担任の教師もだ。
 まだ新任の若い男教師は周囲からの評価を気にしてアベル達のこの行為を容認していた。クラスの他の生徒達もだ。アベルはこの学校の生徒達の中で誰よりも立場が高い。
 アベルには腹違いの兄がいる。その兄はこの国で最強の精霊騎士に与えられる称号である聖騎士を賜るレオンハルトである。
 残念ながら母親が違うため同じ家で育ってはいないが、レオンハルトはいつもアベルのことを気にかけてくれて忙しい仕事の隙間を縫ってはアベルに会いに来てくポリ ペプチドれていた。この田舎の村ではそれは間違いなくステータスであり、アベルは同年代の子どもの中では尊敬を集めていた。
「助けなんてこねぇよ」
 ふん、と鼻で笑ってやる。このクラスはアベルの小さな王国だった。
「それよりお前、ステラにちくったろ」
 ミモザが顔をしかめる。その様子に気をよくしつつ、アベルはばんっ、と勢いよく机に手を振り下ろす。
その音にミモザの肩が揺れた。
「ちゃんとイジメなんかしてねぇって伝えといたからな。お前がどうしようもないバカで間抜けだから手伝ってやってるだけだって。もしかしたらイライラしてきつくなったことはあったかも知れねぇって言ったら納得してたよ。お前も帰ったらバカなこと言わねぇで自分が悪かったんだって言えよ!」
 ふん、と鼻息荒く告げる。
(これでいいだろう)
 臆病なミモザのことだ。これだけ脅してやればもう逆らおうという気など起きないに違いないと、アベルは満足して身を翻そうとして、
「馬鹿じゃないの」という小さな声に動きを止めた。
「なんだと?」
 声の主はミモザだ。彼女は身を震わせながらもゆっくりと顔をあげた。
 その目は強くはっきりとした交戦の意思を宿している。
「どこの世界にいじめられるのを自分のせいだと家族に言う奴がいるの。僕がいじめられてるのはお前達加害者のせいであって僕は何サプリメント マカ一つ悪くない」
 頭にカッと血が上る。逆らえるはずのない相手からの反抗がアベルには許せなかった。
「……いっ!」
「てめぇ!調子に乗りやがって!!」
 強い力でミモザの髪を引っ張る。ちょうど机を挟んで対峙していたためミモザは机の上に乗り上げるような形になった。彼女の髪がぶちぶちと音をたてて引きちぎられる。
 言葉もなくうめくミモザにアベルは笑う。どんなに言葉で賢しいことを言おうとこんなものだ。結局ミモザはアベルに敵わないのだ。
 そろそろ休憩時間が終わりそうだ。許してやるかと髪から手を離そうとした瞬間ーーミモザと目が合った。
 苦痛に歪んだ顔でけれどその口元がわずかに笑みの形に歪む。
「なん……っ」
 だ、と言いきる時間はなかった。
 そのままミモザは勢いよく机を掴むと乗り上げた身体ごとアベルのいる方へと机をひっくり返す。
 ぎょっとしてアベルは手を離して後退った。
 派手な音が響いて机とともにミモザが床へと倒れ伏す。
 床の上へはあらゆるものが散乱していた。ミモザへの悪口で埋まる真っ赤な紙、ガラスの破片、無数の刃物、引きちぎられた金糸の髪、そしてその上へ倒れ込んだせいで傷ついたミモザの血痕。
 その上に大の字で寝そべる彼女は美しく、凄絶に笑った。
「誰か助けて!!」
 そのまま大声で叫ぶ。
 ぎょっとしたように教室の中の空気は止まり誰も動けない中で
「一体何事だ!?」
 隣のクラスの担任教師が慌ててかけつけてドアを開いた。
 彼はそこに広がる光景を見て数秒絶句し、けれど数秒だけゴーヤだった。
 すぐに彼の怒号が響いた。
ゴーヤポリ ペプチド亜鉛 の サプリ

「さて、それゴーヤ

「さて、それは困るのぅ」
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「教会からの使者としてお主らサプリメント マカのような小娘と小僧が来た時は放っておけば誰か死ぬかと思ったが、思いの外やるようだ。それは困る、困るのぅ」
 身の丈を遥かに超えた長い槍を彼は構えた。
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「……っ!気をつけろ!そいつは保護研究会の過激派だ!!」
 マシューが叫ぶ。瞬間、雷鳴が轟いた。
「……っ」
 dhaミモザはすぐさま防御形態でそれを防いだ。チロの半球状の盾をつたって落雷は地面へと流れる。
 雷はロランの槍の先から放たれていた。
「ジーン様!ジェーン様とええと、なんかそっちの緑の人の避難を!」
「緑の人じゃなくてマシューですけどね!?」
「マシューさん!こっちへ!」
 ごちゃごちゃと騒ぎながらも、ミモザは3人を背後へとかばって立ち、ジーンはマシューとジェーンを抱えるようにして後ろへと下がらせた。しかしこの塔の出口はロランの背後である。
 ロランはニヤリと笑うと懐から五角形の黒い金属板を印籠のように取り出してゴーヤ見せた。
「なんじゃ、気づかれておったか。ならば名乗ろう。わしは保護研究会、五角形のうちの一角、ロランじゃ。よろしくなぁ」
「……五角形」
 ミモザはつぶやく。ロランの持つ五角形の向かって左下には金色の印がつけられていた。確かステラの恋愛対象の中にもそう言った肩書を持った人間がいた気がするが、よく思い出せない。天才キャラだったような気もするが、どうだっただろうか。
「なんじゃ、気になるか?」
「……いえ、貴方みたいなのがあと4人もいるのかと思うとうんざりしただけです」
 ミモザは誤魔化す。ロランもさほど気になったわけではないのだろう。槍を構え直した。
「余裕ぶっておるが、内心では焦っておるのでアントシアニンはないか?」
「なぜですか?」
 ふん、と馬鹿にしたように彼は笑う。
「先程から散々野良精霊からあいつらを庇っていたんだ。もう魔力も限界じゃろう」
「……さぁ、どうでしょう」
 魔力とはゲームでいうMPのことだ。通常のRPGよろしくこの世界でもMPが切れれば魔法は使えなくなる。魔法というのは先ほどロランがやってみせたように槍から雷を放ったり、ミモザが普段やっているようにメイスの棘を伸ばしたり衝撃波を放ったりというものだ。平均的なMPの量は150~200といったあたりだ。そしてゲームの中のミモザのMPは150が最大であったと記憶している。
 つまり平均の下の方である。
 ちなみにステラはすべてのイベントやアイテムを駆使すれば最高で400まで上がる。特に頑張らなくてもストーリーを進めるだけで300までは普通にいく仕様である。
 つまり、ミモザの2倍である。
(悲しい……)
 アントシアニンレオンハルトのMPなどは記憶にないが、どうせ化け物じみているに決まっている。
 これが才能の差か…、と遠い目になっているーー、場合ではない。
 また雷鳴が轟く。今度は受け止めることはせず、ぎりぎりまで引きつけてから避けた。先ほどまでミモザが立っていた地面がえぐれ、クレーターのように穴が開く。
(当たれば最悪死ぬな)
 これ一発でMPをどれほど消費しているのだろうか。魔法によって消費MPは異なるが、これだけ威力があれば10ほどは消費していそうだ。だいたいの魔法の消費MPは5~10くらいのものが多い。稀に30~50ほど消費するものもあるが、それは小さな町を一つ滅ぼすとか、広大な土地に結界を張るとか、大概は道具と準備を必要とするような大規模の魔法だけだ。
 とはいえMPは減るばかりではなく時間経過で回復するものである。だいたい起きている時だと20~30分で1ほど回復するのが一般的である。つまりロランは先ほど休憩を挟みながらとはいえ、100匹近くの野良精霊を倒したミモザのMPがそろそろ切れることを見越して、ばかすか魔法を撃ってきているのだろう。ちなみにミモザは一回の攻撃で3~マカ サプリ4匹ほどまとめて屠っていたりもしているので厳密にMPをどのくらい消費しているのかを計算で求めるのは至難の業である。
 もちろん、相手の最大MPや現在残っているMP量を知る方法は存在する。それは女神の祝福である。最初の塔の攻略により、その能力が手に入るのだ。とはいえ実は祝福には金・銀・銅のランクがあり、それぞれにより見える範囲に違いがある。金であれば相手のレベル、最大MP量、MP残量の全てを見ることができるが、銀ではレベルと最大MP量だけ、といった具合にだ。ちなみに銅だとレベルも大雑把にしかわからないらしい。らしいというのは塔の試練を受けていないミモザには詳細がわからないからだ。でもゲームでは確か最初に難易度の選択が可能で、イージーでは金、ノーマルでは銀、ハードでは銅に最初の試練の塔で与えられる祝福は設定される仕様であった。
 そしてゲームの中のミモザは銅であった。
 つまり自動的にハードモードのゲームが開始する予定である。今のところ。
(悲しい……)
 内心でぼやきながらも次々と襲いくる雷撃を避け続ける。そうしながらメイスをさりげなく地面へと叩きつけた。
「……ちっ」
 ロランが舌打ちをして横へと飛ぶ。メイスからの衝撃波が地面を走りロランの足元まで亀裂を生じさせたのだ。その体勢を崩した隙を逃さずミモザは棘を伸ばした。
 伸ばした棘がクロムの効能ロランの目にささるーーと、思われた直前に彼は胴体をそらせてそれを避ける。棘は残念ながら、彼の目の下あたりを少し引っ掻くだけで終わった。
「小娘が……、狡い真似を」
 悔しそうな顔を作った後で、しかし彼は再びニヤッと笑う。
「先ほどから攻撃が単調でみみっちいのう。お主、もしや属性攻撃が使えんのか?」
「はい」
 間髪入れずにミモザは頷いた。
 属性攻撃というのはロランのしたような雷など特徴的な攻撃のことである。これは大抵の人は1つは属性を持っているものであり、2つ以上あれば天才と呼ばれる部類のものだ。つまり属性攻撃を持たないというのは『落ちこぼれ』ということである。
 しかしミモザはそれがどうした、という顔をしてみせる。
(それがどうした!)
 ふん、と鼻息荒く胸を逸らして見せた。
「………うん、そうか、なんかすまんかったな」
 おそらく挑発しただけのつもりだったのだろう。なんか同情されてしまった。
 ちなみに名誉のために言っておくがこれは半分嘘で半分本当だ。
 元々ミモザは属性攻撃を持っていなかったが、狂化により一つだけ目覚めた。
 しかしそれはあまり強力なものではなかったのである。
「あ、ちょっと本気で悲しくなってきた」
「まぁ、世の中そういうこともあるわい。才能とは無慈悲なものじゃ」
「同情ついでに見逃しませんか」
 一応聞いてみた。
「それは無理じゃ」
 即答の上で更に雷撃を叩き込まれた。ミモザは避けた。
クロムの効能亜鉛 サプリ おすすめクロムゴーヤ チャンプルー

「ミモザ!」亜鉛 の サプリ

「ミモザ!」
 喜色をにじませた声でステラが名前を呼んで立ち上がる。そクロムの瞳はきらきらと輝き、頬を紅潮させて笑う姿は相変わらゴーヤずうっとりするほど美しかった。それに若干げんなりしつつミモザは首を横に振る。
「話は聞かせてもらった。けど薬草の採取は種類に厳密な制限があるし、塔の外に持ち出す行為は禁止だよ」
 本当は何も言dhaわずに立ち去りたかったが、聖騎士の弟子という立場上、犯罪行為に対して忠告くらいはしないと世間体が悪い。
 ミモザのその忠告に、ステラは悲しそうに眉根を寄せた。
「どうしてそんな意地悪を言うの?この子が可哀想だとは思わないの?」
「可哀想だったら何をしてもいいわけじゃない」
 ミモザは上げていた手を下ろした。そして幼いながらに横槍を刺したミモザのことを強く睨みつけてくる少女のことをちらりと見るクロム
「薬草の数は限られている。取り過ぎれば当然絶滅してしまうから採取量は制限されているし、採取されて薬になって以降は優先順位を医者と国が判断して必要性の高い人に優先的に分配されるように管理されている。それを無視して掠め取る行為は犯罪だし、なにより他の順番を待っている人達に対する裏切りだ」
 それはステラというよりは少女に向けて言った言葉だった。彼女は気まずげに俯くが、すぐにまた顔を上げると「でも」と言い募った。
「でも、お母さんの病気が悪化したら……っ」
「医者はしばらくは大丈夫だと言ったんでしょ?」
 マカ と はぐっ、と少女の言葉が詰まる。ミモザはその様子にため息をついた。
「おおかた、お姉ちゃん以外の人にも頼んで断られたんじゃないの?今僕が言った理由で」
「え?」
 驚いたようにステラが少女を見る。少女は図星だったのか気まずそうに身じろぎをした。
「そりゃあ皆断るよ。バレたら大変だし君の言っていることに理はない。多少同情の余地があるとはいえ君のただのわがままだ。そんなことに自分の人生を賭けるような真似、まともな神経ならしないよ」
「でも……」
 ここまで言っても諦めきれない様子の少女に、ミモザは容赦をやめて言葉の切先を突きつけることにした。
「なんで君がやらないの?」
「………っ」
「第2の塔は攻略したんでしょ。なら第3の塔にも自分で入って自分でやってくればいい」
 少女は俯く。ミモザは近寄ると彼女の顎に手をかけて上を向かせ、逃げること亜鉛の効果は許さないというように無理矢理目線を合わせた。
 彼女の瞳をその湖のように深い瞳で覗き込む。
「それをしないのは怖気付いたの?それとも何か他の理由かな。わからないけどさ」
 少女の目には怯えが浮かんでいた。そのまるで被害者のような表情に腹が立つ。
「自分の欲望のために罪を犯すというのなら、人に押し付けないで自分でしなさい」
 ぼろぼろと彼女の瞳から大粒の涙がこぼれた。それを無表情に見下ろして、ミモザは顎を掴んでいた手を離した。
(さて……)
 言いたいことも言わなければならないこともとりあえずは全て伝えた。あとはもうミモザの仕事ではない。そそくさとその場を立ち去ろうとするミモザのことを、しかしステラは許さなかった。
 ミモザの前へと立ち塞がり、両手を広げて逃がさないと言わんばかりに睨みつける。
「どうしてそんな酷いことを言うの?この子はここまで頑張ってきたんだから、その努力は褒められるべきことだわ」
 ミモザはため息を吐く。うんざりと髪をかき上げた。
「褒めるだけゴーヤでいいならいくらでも褒めてあげるよ。ここまで来た根性は認める。でもそれとルール違反をしてもいいかどうかは別の話だよ」
「ルールルールってそればっかり!ミモザには人の気持ちがわからないの?」
 その言葉にミモザは鼻白む。とんだ言われようである。
「規則は守らないと国も世界も成り立たなくなっちゃうよ。なによりきちんとルールを守っている人が損をしちゃうのはダメだ」
 けれどただちにその場を立ち去りたい気持ちになんとか蓋をして諭すように話しかけた。しかしステラは拒絶するように首を横に振る。
「人それぞれ事情があるじゃない」
「黙って従ってる人にも事情はあるよ」
「……決めた」
 何を、と問いかける時間は与えられなかった。ステラの目が何かを覚悟したようにきらめき、ミモザのことを射抜く。
「ミモザ、わたしと勝負をしなさい。そしてわたしが勝ったら彼女に薬草をあげるのをこれ以上邪魔しないで」
「犯罪を容認しろってこと?」
 そんなのはダメだよ、と言おうとして急に頭痛に襲われてミモザは黙り込んだ。
(これは……)
 くらくらと目眩がする。既視感がミモザを襲ってくる。
(妨害イベント……)
 仕掛けてくるのはステラからとゲームとは逆になっているが、亜鉛の効果今この場面は確かに『ステラ達が塔に入るのを邪魔する』というミモザの妨害イベントそのものだった。
(これを止めようとしたのか、ゲームの『僕』は)
 薬草を無許可で採取しようとするステラを止めようとして次の妨害イベントは起きたのだ。
「ミモザ」
 黙り込んでいることを了承と取ったのか、ステラはティアラをレイピアへと変えて構えて立った。
「勝負よ!」
 その澄んだ真っ直ぐな眼差しに、ミモザの頭痛は増した。
dha epadha epaマカ

「君の服をアントシアニンの効果

「君の服を買いに行くぞ」
 仕事から帰ってすぐにレオンハルトはそう告げた。
 喧騒マカの中、2人はdha epa街を歩いていた。レオンハルトは行き先がもう決まっているのかすたすたと迷いなく歩く。
(服かー)
 先日だめにしてしまったが、着替えくらいは当然持っている。別にそんなに焦らなくても、と呑気に構えるポリ ペプチドミモザに「ここだ」とレオンハルトは足を止めた。
「……え?」
 明らかにミモザのような人物は門前払いされそうな高級そうな店がそこにはそびえ立っていた。

「いらっしゃいませ、ガードナー様」
「服を用途に合わせて一式揃えてもらいたい」
「かしこまりました。こちらのお部屋へどうぞ」
 なんと個室である。通された部屋は普通に広く、そこにサプリメント マカ次々と服が運び込まれて来る。部屋にはソファとテーブルがあり紅茶を出されたが、ミモザはそこに座ることもできず立ったままぽかんとその光景を眺めていた。
「ミモザ、座れ」
「れ、れれれレオン様、これは……」
「服を見に行くと言っただろう」
 その不思議そうな表情を見ているとなんだかおかしいのは驚くミモザのような気がしてきてしまう。
(いや、そんなわけない)
 ぶんぶんと気を取り直すようにミモザは首を振る。
「レオン様、僕お金ないです」
 昨日もらった3万ガルドはあるが、それ以外はほとんど母親に送ってしまっている。
「俺が出すから問題なマカ サプリい」
「も、問題です。出していただく理由が……っ」
 言いかけるミモザをレオンハルトは手で制した。
「これは必要経費だ」
「必要経費」
「ああ」
 彼は頷くとソファへと深く腰掛け優雅に紅茶を口に運んだ。
「昨日のように服がダメになることなどこれからざらにある。騎士団では制服は当然支給される。うちの屋敷の使用人の制服も同様だ。それと同じで君を管理する立場にある俺が服を支給するのは当然のことだ」
「な、なるほど」
 確かに仕事を任されるたびに服をダメにしていてはミモザはそのうち破産してしまう。しかし、
「高そうなお店ですよ」
 部屋に並べられた調度品を見て恐ろしくなる。どうせ汚れるなら汚しても罪悪感を抱かない価格帯の品にして欲しいものだ。
アントシアニンの効果安物だといざという時に足を引っ張られるからな」
「足を引っ張られる?」
「環境に適応できないとそれだけで体力を消費する。例えばいつも俺が着ている教会騎士団の制服はチソウ鳥の羽でおられた布でできている」
「はぁ」
 よくわかっていないミモザにレオンハルトはちらりと目線だけを流す。
「丈夫で軽い。羽に空気を含んでいるから寒い地域では暖かいし、暑い地域では通気性がいいので蒸れない。そして高級品だ」
「なるほどー」
 つまり戦うのに快適な服装を用意したいということのようだ。
「ここはチソウ鳥でできた服を取り扱っている。安い店ではまず見ないからな」
「ええと、ありがとうございます」 
 そわそわと相変わらず店の高級感に落ち着かない気持ちになりつつ、とりあえず事情に納得がいったのでミモザもレオンハルトの隣へと腰を落ち着ける。
「それにしてもチソウ鳥?って初めて聞きました。そんな鳥どこに住んでるんですかね」
「過クロムの効能酷な環境にいることが多い鳥だからな。外敵の少ない環境に適応するために優秀な羽毛に進化したんだろう」
 なるほどー、と頷いて紅茶を一口飲む。高級そうな味がする。
「ちなみに名前の由来は過酷な環境に踏み入って餓死しかけた人間がその鳥を見つけて『ごちそうだ!』と叫んだというエピソードだ。焼いて食うと美味い」
「か、可哀想」
 まさかの由来だった。
「羽はむしられるわ食べられるわで散々ですね」
「まぁな」
「ガードナー様、準備が整いました」
 くだらない話を特に笑いもせず続ける師弟に、店の人間が営業スマイルで声をかけた。

「どれがいい?」と尋ねられた。店員もにこにこと笑って「お嬢様は大変お綺麗ですのできっとどれもお似合いですよ」とお世辞を言ってくる。
「えーと、どれがいいですかね」
 人間選択肢が多過ぎると決められなくなるものらしい。というか田舎のおばあちゃんがやっているような服屋にしか行ったことのないミモザにはあまりにもハードルが高すぎた。
「好みはないのか」
「好み……」
 随分と久しぶりな気がする質問にミモザは戸惑う。
(可愛いのがいいと言ったら呆れられるだろうか)
 もごもごとしているミ亜鉛の効果モザに「こちらなどはどうでしょう?」と店員のお姉さんが助け舟を出してくれた。勧められたのはシックだが所々にワンポイントでレースや花の飾りのついた可愛らしい白いワンピースだ。
 これまでそういった女の子らしい服に飢えていたミモザの目はそのワンピースに釘付けになる。
「ええと」
 それが欲しい、と口にする前に
「いや、それはダメだな」
 とレオンハルトが却下した。ガンッとミモザは頭に重しが乗ったような感覚に陥る。
「だ、だめですか」
 思わず声が震える。そんなミモザの様子にレオンハルトは怪訝そうな顔をしつつ「ああ、ダメだ」と断定した。
「スカートだと戦う時に動きずらい。ズボンに合わせられるものがいい」
 ミモザの目が点になる。
(そりゃそうだ)
 そりゃあ、そうだ。戦うのに都合が良い服を探しに来たのだ。
「えっと」
「そうだな、装飾がどこかに引っかかると困るから装飾のなるべくないものでシルエットの隠れる物にしてくれ」
「シルエットですか?」
 首を傾げるミモザにレオンハルトは頷く。
「内側に防具を付けているだろう。それがわからないような物の方がいい」
「確かに」
 ミモザも頷く。レオンハルトも同様だが、服の内側にミモザは薄い鎖かたびらのような防具を付けている。一応肩や胸あたりにもプレートのような物を仕込んでいる。それが隠れる服の方が見た目的にいいだろう。
亜鉛の効果それに君のその鍛えた体格も隠した方が都合がいいしな」
「え?」
「君の容姿は相手の油断を誘える」
 にやり、と悪どい微笑みを浮かべる。しばし惚けた後、その意味を理解してミモザも同調するようににんまりと笑った。
「できるだけ油断を誘えるような子どもっぽい服装にしましょうか」
「そうだな、まぁ年齢相応に可愛らしい服がいい。なるべく争いごととは無縁そうな印象を与えたい」
 2人してふふふ、と笑い合う。
「相手を油断させて不意打ちできるような?」
「相手が君をあなどって手を抜くような」
 勝負が始まる前から自分に有利な状況を整えるのは大事なことだよ、とレオンハルトは囁いた。

 結局服はチソウ鳥の羽毛で編まれた少し丈が長くゆったりとした白いパーカーに黒のショートパンツを合わせたスタイルになった。黒いタイツも今まで同様に履くが、所々に針金のように細い金属を織り込んだ物になっていて強度が増している。
 ミモザは新しい服を着てくるりと一回転する。トップスはシンプルなデザインだが裾と袖口に黒い糸で花の刺繍が施されており可愛らしい印象を与えるものだった。ズボンなのは相変わらずだが、いままでのただただシンプルで男の子っぽいだけだった服装とは雲泥の差である。
「よく似合っている」
 レオンハルトは頷く。それに「えへへ」と笑ってから照れを誤魔化すようにミモザは「そういえば」と呟いた。
「なんだ?」
「えっと、変な質問なんですが、このパーカーとかっていつからあるんですかね」
 そう、実はこの世界、服だけでなくちょくちょく現クロム代にあるような代物を見かけるのである。
 レオンハルトは「なぜそんなことを気にするのか」という顔をしつつ「さあ」と首を捻った。
「パーカーでしたら確か今から150年ほど前にできたと言われていたはずですよ」
 その時控えていた店員さんが答えをくれた。
「150年前?」
「ええ、当時有名な発明家であられたハナコ様が作り出した物です」
(花子……)
 これはおそらく
(異世界チートだ)
「これもそうなのか」
「はい。ハナコ様は機械から食品に至るまでありとあらゆる物を発明致しておりましたから」
「あのー、花子様って……」
 共通認識のように会話が進むのに、恐る恐るミモザは尋ねる。それにレオンハルトは意外そうな顔をした。
「知らないのか?」
「えっと、すみません」
「歴史的な偉人だ。彼女により100年近く文明は進んだと言われている」
(でしょうねー)
 どうりで生活しやすいはずである。
「フルネームはハナコ・タナカと言う」
「う、嘘っぽい」
 『田中花子』はさすがにパーカーの売られている時代には少ない名前だろう。いや、それとも本当に本名だろうか。
「うん?」
「あ、えっと、なんでもないです」
「興味があるなら国立博物館に展示品があったと思うが……」
「あ、大丈夫です。全然、全然」
「そうか?」と怪訝そうにしつつレオンハルトは紙袋を渡してきた。思わず受け取ってからミモザは首を傾げる。
「これは?」
「うん?気に入ったんだろう?」
 それだけを言うとレオンハルトはさっさと店外へと向かってしまった。どうやらもう会計は済んでいるらしい。紙袋の中身を見ると、それは最初に店員に勧められた白いワンピースだった。
「レオン様!」
 慌dhaててミモザは追いかける。
「これっ!」
「仕事以外の時に着ればいい」
「えっと」
 言葉に詰まる。結局なんと言ったらいいかが分からず、紙袋を抱きしめるとミモザはなんとか「ありがとうございます」と声を捻り出した。
「ええと、その……」
 けれど他にも何か言うべきことがある気がして、店を出たところで立ち止まる。レオンハルトは怪訝そうに振り返った。
「ミモザ?」
「あ、あのっ!」
「聖騎士様でいらっしゃいますか?」
 しかしそれは言葉にならずに終わった。突然現れた声に遮られたからだ。
 振り返るとそこには上品そうな身なりをした少し年嵩の女性が立っていた。彼女はブラウンの髪をしっかりとお団子に結い上げて黒い服に身を包んでいる。
 まるで喪服のようだ。
「いかにもそうだが、貴方は?」
「私はジェーンと申します」
 その名前を知っている気がしてミモザは首を傾げる。しばし考えて、それをどこで『見たのか』を思い出して唖然とした。
「少しお時間をよろしいでしょうか」
 彼女は試練の塔被害者遺族の会の話の時に見た、試練の塔を封鎖して欲しいというコラムを書いた張本人であった。
サプリメント マカdhaマカゴーヤ

 ミモザがその話をマカ サプリ

 ミモザがその話を聞いゴーヤ チャンプルーたのは教会の中庭であったゴーヤ
「マシュー様の様子がおかしい?」
「ええ、そうなの」
 首をひねるミモザにジェーンは深刻そうに頷いた。
 時刻は午後のティータイムに差し掛かろうとしている頃のことだ。レオンハルトにオルタンシアへの届け物を頼まれたミモザは教会を訪れ、そして何やdha epa dhaら慰霊碑に向かって真剣に祈っているジェーンと会ったのだ。
 彼女はミモザに気づくとすぐに早足で駆け寄ってきて、先刻の発言をしたのである。
 しかしそうは言われたところでミモザは、
「僕はマシュー様とあまりお会いしていませんので、なんとも……」
 といった感じである。
 どうして自分に言ってくるのかと困惑するミモザに、彼女はその瞳を真っ直ぐにこちらに向けると
「ある人物に傾倒しているようなの」
と告げた。
「はぁ…dha epa…」
「それがね、貴方にそっくりな方なのよ」
 その言葉にミモザはぴたりと動きを止める。そのまままじまじとジェーンのことを見返した。
「そっくり……?」
「ええ、私は遠目からしか見ていないのだけど、髪の長い貴方に見えたわ。でもその様子だと本当に貴方じゃないのね」
 ふぅ、と困ったようにため息をつく。
「なんだかあの方に傾倒するようになってから、マシューの言うことが極端になってしまって……、こういう言い方はあれだけど、昔の私達のようなのよ。まだ貴方に出会う前、仲間うちだけで鬱屈としていた頃のようだわ」
「…………」
 ミモマカ と はザは思わず黙り込む。ミモザにそっくりな人物はどう考えてもステラだろう。しかしステラにマシューが傾倒するとはーー
(攻略、されたのか……?)
 マシューは攻略対象だ。なくはない話だった。
 正直これまでアベル以外の攻略対象者はあまりステラに好意的な様子を見せていなかったのですっかり失念していたが、彼らが攻略される可能性というのは常にあるのだ。
(レオン様やジーンや第一王子殿下もステラに……?)
 想像もつかないし想像したくもない。
 しかし『昔のマシューに戻る』、『極端な考えになる』というのはそれとどう関係すると言うのだろう?
「…………、おそらくですが、僕とそっくりな人物というのは僕の双子の姉だと思います」
「……まぁ」
 驚いたようにジェーンは声を上げる。
「お姉様がdhaいらっしゃったのね。何かお話を聞いていないかしら?」
「残念ながら……、僕と姉は不仲なのです」
「そう……、そうなの……」
 困ったようにうつむくジェーンに、ミモザは「ええと」と口を開く。
「もしお会いする機会があればそれとなく探ってみますね」
「……ねぇ、不躾で申し訳ないのだけれど、差し支えなければお姉様と不仲な理由を聞いてもいいかしら?」
「なぜ?」
 目を見張るミモザに彼女は意を決したように言った。
「個人的なことに踏み込んでごめんなさいね。でも、なんだかとても異様なのよ。まるで操られているか、そうね、洗脳でもされているかのような変わりようなの。だから、もしかしたらそういう理由があってお姉様と仲が悪いのかと思ったのよ。だって……」
 ジェーンはミモザを見る。ミモザもその瞳を見た。
「お母様を大切になさっている貴方が、何の理由もなくご家族と不仲になるとは思えなかったの」
 ミモザは何も言えなかった。

亜鉛 サプリジーンの様子が変なのです」
 数分後、届け物を持ってきたオルタンシア教皇の執務室にてミモザはまったく似たような話を聞いていた。
「変というのは?」
「どうやら、ある人物に酷く依存しているらしく……」
 オルタンシアの質問に戸惑ったように、フレイヤはその美しい銀の瞳を細めて言った。
「わたくしの言うことも耳に入らない様子なのです」

 その日、警察署は非常に暇だった。
「おかしいんです! うちの主人は浮気なんてするような人じゃないのにっ!!」
「はいはい奥さん、信じたくない気持ちはよーくわかりますよ。でもねぇ、事実見てしまったんでしょう?」
 だから窓口の担当だったウェルディがそれにいい加減といえど相手をしていたのはそのせいだ。忙しい時ならこんな民事の内容に相槌など打ったりはしない。
「だからおかしいんじゃないですか! それも相手は主人のストーカーなんですよ!?」
 実は愛人だったのを誤魔化すためにその旦那はストーカーだと言い張っていたんだろうなぁ、と彼は思ったが、優しいのでそのままは言わず「そうですねぇ」と言葉を探す。
「何度も接触しているうちに親密になったのかも知れませんよ。まぁ、うちでは刑事事件しかdha epa扱えませんのでね」
「だから! 事件だって言ってるじゃないですか!! これは洗脳ですよ! あるいは呪術かも!」
「呪術ってそんな……」
 オカルトの見過ぎだと、呆れて言おうとした時に
「あのぅ」と扉を開けて入ってきた若い女性がいた。
「あ、どうも。すみませんね、次のご相談の方がいらしてるんで、いったん横に避けてもらって」
「ちょっと! 真面目に聞いてったら!」
「はいはい、それで? どうされました?」
 入ってきた若い女性は少し迷うように、困ったようにその重い口を開いた。
「その、人の気持ちを変えてしまうような事件って、あったりします?」
「………は?」
 今のウェルディは知らなかった。この後数日に渡って似たような訴えを受けるはめになることを。
亜鉛の効果ゴーヤdha epa dha

「精霊との親亜鉛 の サプリ

「精霊との親和マカ性が高いということはどういうことかサプリメント マカわかるか?」
 故郷の森で、昼食のサンドイッチを頬張りながらレオンハルトは聞いてきた。
 ミモザもその隣に座ってサンドイッチを食べながら首をひねる。
「精霊とのdha epa dha親和性が高いとその分意思の伝達がスムーズになる。つまり、技を出す速度が速く、そしてコントロールが緻密にできる」
 ミモザが何かを答えるよりも早く正解は示された。彼はこういうところがある。少しせっかちなのだ。
「ーーとはいえ、速度などコンマ数秒の差だがな、しかしそのコンマ数秒の差が勝負の世界では命ゴーヤ運をわける」
「つまりそれが僕の強みですか?」
 そうだ、と彼は頷く。
「メイスというのは本来、致命的な弱点があるんだがそれが何かわかるか」
「うーん、重い?ってことですか?」
「そうだな、重くてでかい。だから攻撃が大振りになって軌道が読みやすく、一撃は重たいが攻撃した際に隙ができる。だから攻撃を避けられてしまうとその隙を突かれる」
 そこでレオンハルトは一度言葉を切ると、射抜くように鋭い視線でミモザを見た。
「しかし君のメイスは違う」
 息を呑む。今、レオンハアントシアニンルトはミモザのことを弟子としてではなく対等に戦う相手として分析しているのだとわかった。重苦しい敵意がミモザの全身を突き刺す。
「棘があるだろう。ただでさえ親和性の高さゆえに早いのに、その上0から生み出しているわけではないからさらに予備動作なしで棘がつき出てくる。振りかぶったり振り下ろしたり、本来なら隙になる動作をしていてもその姿勢から変幻自在に棘を伸ばして攻撃できる。つまり君の武器は近接戦闘においては最強レベルだ。下手をすれば、俺でも負ける可能性がある」
 その時のレオンハルトはミモザを仮想敵としてどう相手取るのがいいかを考えていたのだろう。聖騎士になるということは彼を倒すということでもあるのだとミモザはその時初めて実感を伴って理解した。
 この目の前の最強の騎士の恐ろしさを。
 ー亜鉛 の サプリーつまり、どういうことかというとミモザは、

 近づけなければ勝てないのである。

(やべぇ)
 ミモザは冷や汗をかいていた。
 正直舐めていたのだ。ステラには一度卒業試合で勝っていた。だから今回もうまくやれば勝てるだろうと思っていた。
(甘かった)
 ちっ、と舌打ちをする。ミモザの足元には白銀の氷が無数に広がり、徐々にその機動力は削がれていっていた。
 前回の試合、あれでおそらくステラは学んだのだ。ミモザに距離を詰めさせてはいけないと。そしてしっかりと対策をとってきた。
「……くっ」
 光線銃が放たれる。避けるミモザの足元を目掛けて氷の破片が突き刺さった。それから逃げようと更に足を踏み出すが、地面が氷に覆われていて足の踏み場がないことに気づき、ミモザはメイスでその氷を破壊してすんでのところで回避する。
 そうこうしている隙にステラの光線銃のチャージが完了してしまう。涼しい顔をして立つ彼女の周囲マカ サプリにはストックの氷の破片が次々と補充されつつあった。
 これである。
 彼女の底なしの魔力から次々と補充されていく魔法攻撃のストックが減らないのだ。これにより間髪入れない攻撃が続き、防戦一方のミモザは接近することができない。
 それだけなら持久戦で相手の魔力が尽きるのを待つという手がミモザには使えるが、故意か偶然か、彼女はそれを封じるように足場を凍らせてミモザの逃げる場所と体力をじわじわと削り取ってきていた。
 逃げる場所がなくなるか、氷に足を取られればミモザの負けである。
(どうしよう?)
 また光線銃が飛んでくる。ミモザはそれをかろうじて避ける。その足元に再び氷が突き刺さる。
「くっそ……っ」
 棘を伸ばして攻撃を仕掛けてみるが軽いステップでそれは簡単に避けられた。やはりミモザの攻撃は遠距離では効果を発揮できない。
 一応ミモザにも一般的に誰にでも使える衝撃波を放つという遠距離攻撃はある。しかし魔法の撃ち合いになればMPが先に尽きるのはミモザである。正直ステラ相手では勝ち目がない。
 では一度後方に下がって遮蔽物を利用してアントシアニンの効果背後から近づき不意打ってはどうか、と考えて周囲を見渡すが、周りには岩が点在するのみで岩と岩の間を移動する姿が見られてしまうため、不意打ちは困難そうだ。
 防御形態であれば攻撃を防ぐことだけはできる。しかし防御形態は強力ではあるが止まった状態でしか使えないという欠点があり、これも接近する手段には使えない。
(なら……っ)
 ミモザはチロを防御形態へと変える。ミモザの前方に攻撃を防ぐように棘の突き出した半球状の盾が現れた。
「あら?もう降参?」
 それを見てステラはふふっと花のように笑う。その青い瞳が喜びに輝く。
「いいのよ、ミモザ。貴方はわたしよりも弱いんだから」
 ステラがミモザを断罪するようにレイピアを突き出して見せる。氷の破片が狙いを定めるように前方へとぐっと寄った。
「強がらなくて、いいのよ」
 言葉と共に、光線銃が放たれた。
「……ぐっ」
 ミモザの盾はなんとかその攻撃を耐え忍んだ。そしてステラが次に氷の破片を放つその前の一瞬の隙に、
 ミモザは防御形態のまま、その棘を伸ばした。
「………っ!?」
 ステラはそれを避ける。しかし動揺したのか本来ならミモザ目掛けて放たれるはずの氷の破片は明後日の方向へと飛んでいった。
 それを待っていた。
 正直防御形態での棘の伸縮など普通の攻撃よりも射程範囲が狭ゴーヤく貫通力もない、ただの一発芸みたいなものだ。しかしその一発芸でステラは今、光線銃も氷の破片もストックがない状態へと陥っていた。
「うおおおおっ!」
 雄叫びを上げてミモザはステラへと突進する。ステラが魔法を生成する前、その前に近づければミモザの勝ちだ。
(間に合え……っ)
 あと数歩でステラにメイスが届く、そのタイミングで、
「……っ、くそっ!!」
 ミモザはメイスで氷の破片を弾いた。次々と氷の破片がステラを守るように囲み、ミモザの元へと飛来する。ミモザはそれを弾きながら後退するが、
「………っ!」
(しまったっ!)
 間に合わなかった。その動揺が足に出た。ステラがそこら中に張り巡らしていた氷の残滓に足を取られてミモザはよろめく。
 それを見逃すステラではない。
「行け!」
 ステラの鋭い声とともに、氷の破片がミモザへと目掛けて発射された。
「ーーーっ!」
 ミモザは体勢を崩しながらも致命傷だけは避けようとメイスを前に突き出した。氷の破片が突き出したミモザの手に当たるかと思われた次の瞬間、
「………え?」
 目の前に土の壁ができていた。
 ミモザの隠れた魔法属性が危機に反応して目覚めたーー、わけがない。
「もういいでしょう」
 その爽やかな青年の声はミモザの背後から響いた。
「単なる兄弟喧嘩なら放っておきますが、犯罪行為の隠蔽を暴力によって強要する行為は見逃せません」
 整えられた黒髪が風に揺れる。真っ直ぐな黒い瞳ははっきりと非難の意味を込めてステポリ ペプチドラのことを見据えていた。
 ジーンである。
 彼は手にした剣を構えながら尻もちをついたミモザを庇うように前へと歩み出た。
「ミモザさんは確かに金髪美少女らしからず、品性の欠片もないことを言うしやるし奇行に走りますが、けれど道理に反したことは致しません」
 ジーンはその剣の切先を敵意を示すようにステラへと向ける。
「貴方も同じく金髪美少女らしからぬ方のようですが、ミモザさんの方がよっぽどましです」
「…………」
 ミモザはいろいろと言いたいことはあったが、空気を読んで黙っていることにした。
亜鉛亜鉛の効果ゴーヤ チャンプルーポリ ペプチド

「美人で巨乳のお姉dha epa

「美人で巨乳のお姉さんは好きかしら亜鉛の効果ポリ ペプチド?」
 ぽかんとするミモザの目の前には美人なお姉さんが立っていた。

 場所は中央教会に移動していた。このアゼリア王国では一応女神教が主流な宗教である。なぜ『一応』とつけたかといえば、精霊信仰マカ と はもそれなりの数、というよりもそもそものベースに入ってくるからだ。
 実は女神教自体は仲の良い隣国からの輸入である。この国の土着の宗教は精霊信仰であり、それは精霊は守護精霊も野良精霊もみんな尊いため敬いつつ仲良くやっていこうというアバウトなものだ。そこにはあまり具体的な教義や儀式は存在せず、概念だけがある。そして女神教はというと、この世の精霊は総じて女神様が生み出した存在でマカあるという宗教だ。教会も教義も存在するし、実は聖騎士を目指すにあたって攻略しなければならない7つの塔は通称『試練の塔』といい教会の管理下にある。これは女神様が人に課した試練、故に試練の塔ということらしい。ちなみに女神教が布教される以前の試練の塔は『精霊の棲家』と呼ばれており精霊信仰にとっても聖域に該当していたりする。この二つの信仰は特にぶつかることなく共存していた。理由は精霊信仰のアバウトさだ。女神教が渡ってきた時、この国の人間は精霊信仰マインドにより、精霊っていっぱいいるゴーヤから精霊を生み出す精霊もいるよねー、というニュアンスでそれを受け入れた。つまり女神様自体も精霊の生みの親ということは精霊なので、精霊を信仰するという行為に変わりはないよね、となったのである。
 隣国の女神教はもしかしたら解釈が異なるのかも知れないが、少なくともこの国ではどの精霊を信仰するのも自由であり、女神様はすべての精霊の大元ということなので女神様を敬えば全部まとめてすべての精霊を敬ってる感じがするので便利だよねーというぐらいの感覚で急速に普及したという経緯があるのだった。

 真っ白い象牙でできた回廊を歩く。背の高い尖った屋根が特徴的なその建物は床も壁も屋根もすべて白で統一され、唯一窓だけが色とりどりのステンドグラスになっている。そしてその窓一枚一枚が女神教の聖アントシアニン書に書かれる一場面を表していた。
「ミモザちゃんは中央教会は初めてかい?」
 田舎者丸出しでおのぼりさんよろしくキョロキョロと忙しなく周りを見るミモザにガブリエルは苦笑する。
「えっと、王都に来たのがそもそも一週間前が初めてなので」
「そりゃあいい。どこを見てもきっと楽しいぜ。王都はありとあらゆる店や施設がそろってるからな。観光はしたかい?」
「ええと」
 ミモザは言い淀む。それにレオンハルトは鼻を鳴らした。
「生活するのには便利だが、それだけだろう」
 その言葉にガブリエルはやれやれと首を横に振る。
「お前さんにとってはな。こーんなにかわいいお嬢さんなら楽しいことだらけだ。街に繰り出せばショッピングにランチ、きっとナンパもされ放題だな」
 ごほん、とレオンハルトが不機嫌そうに咳払いをする。そして「まぁ、服は新調した方がいいか」と呟いた。
 確かに、とミモザも頷く。3人はそろってミモザの返り血でべとべとになったマカ悲惨な服を見た。
「教皇様にお会いになる前に身綺麗にした方が良かったんじゃねぇ?」
「俺の家に行く通過点に教会があるんだ。二度手間になる」
「まぁお前さんが血みどろで教会に来るのはよくあることだけどよ」
 ガブリエルはため息をついた。
「ミモザちゃん、どーよ。観光にも連れてってくれねぇ、服も血みどろのまま着替える時間もくれねぇ、こんな師匠でいいのか?」
「えっと、特に困ってはないです」
 修行もつけてもらえてお金も稼げて食事も出る。正直いたれりつくせりである。
 そんなミモザの反応に、当てが外れたガブリエルは「無欲だねぇ」と肩をすくめた。
 その時ばさり、と音を立ててミモザの肩に何かが覆い被さった。びっくりして見上げるとレオンハルトは仏頂面で「着ていろ」と言う。
 掛けられたのはレオンハルトの軍服の上着だった。どうやらガブリエルの言葉を気にしたらしい。
 ミモザは掛けられた上着に腕を通し、少し歩いてみた。そして上着のすそをめくってみる。
 案の定、丈の長すぎる上着のすそはずるずると地面に擦られてたった数歩なのに茶色く汚れてしまっていた。
亜鉛「レオン様、これ」
「後で洗わせる。着ていなさい」
 そのままレオンハルトが歩き出してしまうのに、ミモザは慌てて前のボタンを閉めながらついて行った。
 ガブリエルはそれを新しいおもちゃを見つけたような表情で眺めながら、早足で2人を追い抜いて先頭に出ると一際大きな扉の前で足を止めた。
「ではでは、お嬢さん。こちらに御坐しますはこの中央教会の頭目にして教会騎士団の指揮者、女神教の首魁であらせられるオルタンシア教皇聖下でございます」
 おどけた仕草でお辞儀をし、扉を開いた。

 かくして、扉を開いた先に現れたのは、
「美人で巨乳のお姉さんは好きかしら?」
 黒い軍服に身を包んだ美人なお姉さんだった。
亜鉛マカ サプリ亜鉛 サプリ