ミモザはあたりを見渡した。馬型の精霊達クロムは血に興ポリ ペプチド奮したのか臨戦態勢だ。
「ミモザさん!助太刀を……っ!」
ジーンがそう叫び剣で精霊を切り捨てようとするのを、阻止するようにチロの棘が刺し貫いた。
「……っ!」
棘は正確に馬の目を刺し貫いている。そのままミモザがメイスを振ると、迫ってきていた精dha霊達10体ほどはすべて中身を撒き散らして絶命した。
「ミモザさん……」
「余計なことはしないでください」
不満そうなジーンに、ミモザも不満げに口を尖らせる。
「貴方の仕事は連絡役です。それ以上は越権行為だってオルタンシア様もおっしゃっていたじゃないですか。もしも何かをしたいというなら彼らに必要な物資がないかの聴取をお願いします」
「このような状況で越権行為もなにも……」
「このような状況だからです」
じろり、と睨むゴーヤ。
「僕はレオン様に迷惑をかけるわけにはいかない。状況につけ込んで事を有利に進められては困ります。貴方は僕たちと敵対したいのですか?ジーン様」
ジーンはしばらく睨んでいたが、その不毛さに気づいたのだろう。諦めたようにため息をついた。
「貴方がそんなに職務に忠実だとは……、おみそれしましたよ」
「貴方は職務にだらしがないんですか?」
「嫌味ですよ!そんなこと誰も言ってないでしょ!!」
文句を言いながらもそれ以上争うつもりはないらしい。彼は素直に被害者遺族の会のメンバーへと近づき、何か話しかけているようだった。
ミモザも気を取り直してメイスを握り直す。
(さて……dha epa)
ちらりと背後にかばったジェーンを見る。彼女の顔は青ざめているが毅然としていて、なにかを覚悟したかのように見えた。
「……動かないでくださいね」
「え?」
戸惑ったように顔を上げたジェーンを一瞥し、ミモザはメイスを地面に打ちつける。とたんに棘が恐ろしい速さで伸び、精霊達の目を一瞬で刺し貫いた。悲鳴のような甲高い鳴き声をあげて彼らは地に倒れ伏す。気がつけばミモザ達の周りには遺体が散乱し、生きている野良精霊は1匹もいなくなっていた。
「すげー……」
マシューが思わずと言ったように言葉をこぼす。
「さぁ、一応片付けはしましたが、またすぐに集まってきてしまうでしょう。今のうちに避難をしましょう」
そしてミモザはどさくさに紛れて当たり前のような顔で避難を促し、
「それはできないわ」
あっさりと拒絶された。
(まぁ、そりゃクロムそうだ)
そう簡単に流されてくれるようならレオンハルト達も苦労はしていないのだ。やっぱりレオンハルトが駆けつけるまで待つしかないか、と考えていると「でも、そうね」とジェーンが再び口を開いた。
「私以外のみんなは帰ってちょうだい」
ざわり、とざわめきが起こる。それをゆっくりと見回してジェーンは告げた。
「先ほどマシューさんが言ってくれたように、成果は充分です。私たちの本気は伝わったはず。私は当然これ以上の犠牲を望みません。ですから、皆さんは一度撤退を」
「でしたらジェーンさん、貴方も」
言いかけるマシューに彼女は首を横に振った。
「今は話し合いの場を設ける好機です。だってこうして向こうから出向いてくださったんですもの」
そう言って彼女はミモザを手で示して見せた。
(僕……?)
思わず自分を指さして確認すると、いかにもと言わんばかりにジェーンは頷いた。
「あなたは私が聖騎士様にお声をかけさせていただいた際に彼と共にいらした方ですね。よろしければお名前を伺っても?」
またざわクロムの効能りと周囲はざわついて、ミモザに視線が集中した。それに気まずい気持ちになりつつミモザは手を胸に当てて騎士の礼をとる。
「僕はレオンハルト様の弟子の、ミモザと申します」
その言葉にざわめきが大きくなる。
(うう……)
針のむしろとはこのことだろうか。逃げ出したい気持ちをなんとか抑えてミモザは踏みとどまった。
「まあ、お弟子さんがいらっしゃったのですね」
「不肖の弟子ですが」
「聖騎士様はいらっしゃらないの?」
当然の疑問に、ミモザは嘆息した。
「今現在、王都周辺では野良精霊の大量発生が起こっております。王国、教会の両騎士団、そしてレオンハルト様はその解決のために奔走されております」
またざわめく。今度は収まるまでに時間がかかった。
「そのため、今はこちらに訪れることが難しいのです。どうか一度塔から出て、時期を調整してはいただけませんか。すべてが落ち着いた後で話し合いをしましょう」
ミモザの提案に、けれどジェーンは首を横に振る。
「ここを出てからでは話し合いの席を設けてはいただけないでしょう。よしんば話し合いを行なったとて、対等に意見を交わしていただけるとは思えませんわ」
図星を突クロムの効能かれてミモザはうっ、と言葉に詰まる。
おそらく話し合いの場を設けたとして、それは結論ありきのものになるだろう。被害者遺族の会の話を聞く機会は設けましたよ、と体裁を整えて終了だ。
「ですので、私がここに残ります。皆がここに残る必要はないでしょう」
口々にどうするかと話し合う声が聞こえる。皆行動を決めかねているようだ。
(とりあえず人数減らすか)
死傷者が出るのを防ぐことがミモザの第一目標だ。そのためには塔の内部にいる人間はできるだけ少ない方がいい。
「ではその左端の背の高い貴方!貴方から順番にジーンさんに着いて外に出てください!」
「余計な事するなって言ったわりには人使い荒いなぁ、まぁ避難には僕も賛成だけどさ」
ぶちぶちと文句を言いながらもジーンは動き始める。
戸惑いながらも指示に従って動き出す人々にミモザはほくそ笑んだ。
(これぞ必殺…)
『名指しされると従ってしまう奴』である。
よく緊急の現場では単純に「救急車に電話してください」というよりも「そこの赤い服の方、救急車に電話してください」と具体的に指名した方が人は動くという通説がある。それをしてみただけである。
しかし効果はあったようだ。ミモザは満足そうに頷いた。
「いかん!いかんいかんいかんいかん!!」
その時甲高い喚き声が響いた。見ると1人の老人が地団駄を踏みながら喚いている。
「お前ら!お前らの家族に対する思いはその程度か!これ以上犠牲を出したくないポリ ペプチドという気持ちは!所詮その程度だったんだな!えぇ?」
「ロランさん」
冷静な声が彼を呼ぶ。ジェーンだ。
「私たちの思いは本物です。その程度などではありません。教会側は使者を出してくださった。その成果が得られたのでもう全員がこの場に残る意味がないという判断をしたまでです。それに私はこの場に残るのです。それで充分でしょう?」
見透かすようなその言葉に、ロランはしばし押し黙るとにやりと笑った。
「ではわしも残るとしよう。お主だけに任せるわけにはいかん」
「俺も残ります!」
手を挙げたのはマシューだ。その新緑の髪と緑の瞳に見覚えがある気がしてミモザは首を傾げる。
(……あ?)
緑、そばかす、童顔、そして被害者遺族の会
(思い出した)
彼は攻略対象だ。確か姉とはどこかの塔で出会うはずだ。ゲームはシステム上親密度の高い攻略対象複数人とパーティを組むことになるのだが、彼は回復役担当で恋愛対象としてはともかく、パーティメンバーとしては人気が高かった。
確かステラが「出世した暁には教会側と被害者遺族の会との間をつなぐのに尽力する」と約束するシーンがあったように思う。
「……では、私たち3人で残りましょうか」
ジェーンがそう取り仕切って、結局この場にはその3人が残ることとなった。
。サプリメント マカdha epadha epa dha亜鉛 サプリ おすすめ
レオンハルト亜鉛 サプリ おすすめ
レオンハルトとの出会いから3ヶ月後、ミモマカ と はザは、
「ふマカ と はんふんふんふん!」
腕立て伏せ100回も軽くこなせる細マッチョへと華麗なる変身を遂げていた。
「ふんふんふんふん!」
腹筋もなんのそのである。アントシアニンお腹にはうっすらと線が入り夢のシックスパックである。
「ふんふんふんふんふん!」
ダンベルなんて高価なものはないので森から調達した岩を上げ下げする。最初は手のひらサイズの岩でぜいぜいと息を切らせていたが、今は自分の上半身くらいの大きさの岩も軽々とはいかないが持ち上げることができる。
「ふんふんふんふんふんふん!」
ランニン亜鉛 の サプリグもなんのそのだ。村の外周10周くらいは朝飯前だ。
「ふんーっ!!」
ブシャァアア!
ミモザはりんごを両手で握り、気合を入れて握りつぶした。コップの中へとばらばらと落ちていくのを見守り、コップを掴むとそのまま豪快に天然100%りんごジュースをごくごくと飲み干す。
「ぷはぁっ!最高の気分だ!」
実に清々しい。
筋肉を身につけてからのミモザは内面が明るくなるのを感じていた。自信がついたのだ。
「力こそパワー!筋肉は裏切らない!!」
きゃっきゃっとはしゃぎながdhaらミモザは森へと繰り出した。
ちなみにこの3ヶ月間、レオンハルトの来訪は一度もない。
*
どうしてこうなったのだろう。
だらだらと脂汗を垂らしながら、数時間前の浮かれていた自分のことをミモザは嘆いた。
ミモザの目の前には今、
「ウルルルルゥ!」
低い唸り声を上げ、両腕を挙げて威嚇する熊型の野良精霊がいた。
途中まではいつも通り順調だったのだ。
森の浅瀬でここ最近ですっかり慣れ親しんだうさぎ型の野良精霊と戯れ、一月前あたりから攻略を開始した森の半ば周辺で犬型の野良精霊を狩る。
12匹ほど狩り、のんびりと魔導石の採取をしていたところで異変は訪れた。
まだミモザdhaが足を踏み入れたことのない森の奥の方から大量の野良精霊が現れたのである。
「は?」
驚きつつも身構えるミモザのことを、しかし彼らは無視して通り過ぎていった。
まさに台風一過、土埃を巻き上げて彼らは去って行った。
「一体なんだったんだ?」
その勢いに気押され走り去る姿をすっかり見送ってから、ミモザは呑気に彼らが走って来た方角を振り返りーー、
そこに3つの紅い目を光らせどす黒いオーラを身にまとい、仁王立ちをしている巨大な熊の野良精霊の姿を見た。
「………え?」
そして今、話は先ほどの場面へと戻る。
突然現れた大物に、ミモザはメイス姿のチロを握りしめて立ち尽くしているのであった。
(というかこいつ、ゲームのイベントで登場する中ボスでは?)
その明らかに狂化個体である熊を見て思う。確かステラ達が最初の試練の塔に向かう途中に現れる序盤の中ボスだ。
さて、ステラ亜鉛達は一体どうやって倒していたんだったかと考えている間に、
「グアアラァ!!」
その熊の野良精霊は挙げていた両腕をミモザに向かって振り下ろしてきた。
「………っ!」
慌てて後ろに飛び退き避ける。
「このっ!」
ちょうどミモザが避けたせいで熊は両腕を地面につくような姿勢になり隙ができた。それを見逃さずミモザはメイスを横殴りにその顔面へと叩きつける。
「……っ!?かったい!」
しかしそれは骨に当たる鈍い音を立てただけで終わった。熊の頭は確かに殴ったはずなのに向きを変えることもなく、紅い目がぎょろりと動いてミモザを睨む。
そのまま頭を一瞬低く下げると下からすくい上げるようにしてミモザのことを頭突きでメイスごと吹っ飛ばした。
身体が宙に浮く。熊は飛んだミモザがどこに落ちるのか確認するようにこちらを眺めていた。
このままでは川から跳ね上げられた魚のように美味しくいただかれてしまう。
「このやろう」
ミモザは悪態をつくとメイスを振りかぶり棘を伸ばして少し離れた木へと刺す。そのまま棘をゴーヤ縮めると刺さった木に吸い寄せられるようにして枝の上へと着地した。
「ウルルルルルルルッ」
大人しく落ちて来なかったことに怒ったのか、唸りながら熊はミモザの着地した木の幹へと突進した。何度も頭を打ちつけてくるたびに幹は悲鳴を上げ折れるのも時間の問題だろう。
(うへぇ、どうしようかな)
とうとうバキィと小気味良い音を立てて木は真っ二つに折れた。
熊はこちらを目掛け大きな口を開けて歓喜の咆哮を上げる。
ミモザはというとメイスを足場にするように自身の身体より下へと向けるとそのまま棘を伸ばし、落下速度と全体重をかけてその棘を熊の口の中へと突き刺した。
さすがに口腔内はそこまでの強度がなかったらしい。熊は直立したような姿勢で串刺しとなり、しばし蠢いたのち絶命した。
「うわー、えぐー」
足元に広がる光景に自分でやっておきながらミモザはちょっと引いた。
地面へと飛び降りるとチロをメイスから鼠へと戻す。
「これ、やっぱりイベントの奴だよなぁ、なんだってこんなタイミングで。フライングなんてレベルじゃ……」
言いかけてハッとミモザはあることに気がついた。
(これ、倒して良かったのか?)
本来なら姉が3年後に倒すべき相手である。
(ストーリーになマカ サプリにか影響があったら……)
ミモザは元々のストーリーを頼りに対策を打っているのである。もしチロの狂化のように今回の件で何かが早まってしまうとそれだけでミモザの修行が間に合わなくなってしまう可能性がある。
「ど、どうし…」
よう、と言いかけて、ミモザの言葉は途切れた。
何故ならがさがさと草むらが不穏な音を立て始めたからである。
ミモザはその草むらの動向を見守った。
がさり、と一際大きな音を立てると何かがでてくる。
それは先ほど倒したのと同じ、紅い目が3つあるどす黒いオーラを放った熊だった。
全部で10匹くらい居た。
。ポリ ペプチドdha epaアントシアニンの効果
レオンハルポリ ペプチド
レオンハルトは英雄である。
国に被害をもたらすボス精霊や狂化個亜鉛体を撃ち倒し、隣国との親善亜鉛 の サプリ試合で勝利を収めるなどの数々の手柄を挙げたことにより、平民にも関わらず聖騎士の称号とさらには爵位まで賜ったまさに実力ですべてを手に入れたサクセスストーリマカ と はーの持ち主だ。
つまり何が言いたいかと言うと、
天才は人に物を教えるのに向かない。
その事実をミモザは今実地で味わっている。
彼は言った。
「まずは手本を見せよう」
それはまぁ、いい。そしてさらにこう続けた。
「人間は追い詰められた時に本領を発揮する」と。
「ひぃーー!!」
衝撃波がミモザの髪をかすめる。
「亜鉛はっはっは!逃げてるだけじゃ修行にならないぞ!」
かくして地獄の鬼ごっこの幕が開けた。
再びレオンハルトの剣から斬撃が衝撃波として放たれる。ミモザはそれを死に物狂いで避けた。
「なにをしてる。同じように攻撃して相殺しろ」
(いや失敗したら死ぬんですが!)
どうやらレオンハルト的にこの攻撃は見本を見せているつもりらしい。
(なにをしてるじゃない!)
貴方のほうこそ一体『なにをしている!』と言いたい。
(言えないけど!)
また衝撃波が放たれた。ミモザが隠れていた岩がチーズのゴーヤように真っ二つになる。
ミモザがあちこちの木や岩を盾にしたせいで周囲は大惨事だ。
(まずい……っ)
遮蔽物が破壊され尽くし、盾にするものがなくなった。
レオンハルトが犬歯を剥き出しにしてにぃ、と笑う。
「さぁ、防いでみせろ!」
(死ぬ)
ひやりと冷たいものが体に走る。その時ミモザの身のうちに湧き上がってきたのはどうしてこんな目に合うのかというレオンハルトに対する理不尽な怒りだ。
学校でいじめられている時も感じていた。もう傷つきたくない。傷つけられたくない。もう誰にも傷つけられるのはーー、
「いやだっ!!」
その瞬間、一気に膜のような何かがミモザの周りに広がり、レオンハルトの斬撃を防いだ。
「……え?」
ゴーヤ チャンプルー手の中からメイスが消えている。目の前には棘が何本も突き出た半球状の透明な壁が広がっていた。
「防御形態か。なかなか硬そうだな」
近づいてきたレオンハルトがそれを剣でガンガンと強度を確かめるように叩く。
「防御形態……」
パッと思わずメモ帳を取り出して確認する。確かゲームの中でミモザが使っていたものだ。メモには正式名称がわからないので見た目から『ウニの盾』と書いていた。とりあえず使うことが出来たのでチェックをつける。
「なんだそれは?」
「……っ!」
ミモザのメモ帳をレオンハルトは興味深そうに覗き見ていた。驚いている隙にメモ帳を取り上げられる。
「あっ、それは、なんというか、こういうのが出来たらいいなーっていうやつで!」
「ほぅ?」
しげしげと内容を検分して、「よくできているな」と彼は頷いた。
「基本を抑えているし、どれも実現可能そうなものばかりだ」
「いやー、ははは…dha…」
そりゃそうだ。
どれもゲームの中の『ミモザ』が使っていた技なのだから。
「印がついているのはもう出来ているものかな?」
「はい」
ふむ、とレオンハルトは一つ頷くと「よくわかった」と言ってミモザにメモ帳を返した。
(何がわかったんだろう)
嫌な予感がする。猛烈に。
「まずは防御形態のおさらいをしよう。一度できたからと言って満足してはいけない。いつでも自分の意思でできるようにならなければな」
言っていることはごもっともだ。ミモザは頷いた。
「それからメモに書かれていた他の技に関しても可能になるよう協力しよう。ようはその技を出さねばならない状況に追い込めばいいんだ」
その発言にはミモザは首をぶんぶんと横に振った。次に起きることの予想がついたからだ。
しかし事態はミモザの予想を裏切った。悪い方向に。
レオンハルトは笑顔でミモザのことをがしっと掴むと両足に縄を巻き始めた。
「あのー、これは……」
「先ほどので君は追い詰められれば本領を発揮できるということが実証された。しかしちょこまかと逃げ回られると面倒だからな。動けないようにしよう」
そのままマカ サプリ剣を地面へと打ち付ける。一瞬で地面にぼこっと穴が開いた。煙がたっているところを見るに、おそらく蒸発したようだ。
そこに縄で結えた両足ごと下半身を入れられて埋められた。
「あの、ご慈悲をいただけないでしょうか?」
一応聞いてみた。
「これが俺の慈悲だとも」
笑顔で返された。聖騎士というより魔王の笑みに見えた。
。アントシアニン亜鉛 サプリ亜鉛 の サプリ
ゴードンゴーヤ
ゴードンは新米兵士である。
一応精霊使いと名乗れる程度の素養はあるが、塔dha epaを5つ目で挫折したため精マカ と は霊騎士ではない。それでも5つ目の塔まで攻略した実績を評価され、王国騎士団の下っ端として拾ってもらえたのだ。エリートコースを歩むためには精霊騎士になることが必須であるが、田舎の出身で王都で暮らすこ亜鉛 の サプリとを夢見ていたゴードンにとっては食っていける職にありつけただけで上々の人生である。
「壮観だなあ」
そんな新米で小市民なゴードンにとって、今回のは初めての大規模な任務であった。実に数千人規模の両騎士団を動員した、戦争でも始めるのではといった事件だからだ。
ゴードンの前方には整然と先輩兵士が亜鉛並び、そのさらに前にはエリートの精霊騎士達、そしてそのさらに前、先頭にはー
(あれが『三勇』)
我らが王国騎士団団長フレイヤ、教会騎士団団長ガブリエル、そして聖騎士レオンハルトの姿があった。
ちなみに三勇とは『三人の勇士』の略である。かつては『二将、一勇』や『三英傑』など色々と呼び方を模索したらしいが、一番語呂がよく呼びやすい『三勇』に落ち着いたらしい。やはり語呂は大事だ。
ゴードンのような下っ端ではレオンハルトはおろか、フレイヤですらお目にかかる機会は滅多にない。
それが3人揃い踏みなのに亜鉛の効果は当然理由がある。王都周辺で野良精霊の大量発生という異常事態が起こったからだ。それも複数箇所同時にである。
それなのに何故ここにこんなに戦力が集中しているのか?
単純に考えれば分隊を大量に分け、各地に派遣すべきと考えるだろう。そして実際に別働隊は存在している。しかし彼らの仕事は精霊の駆除ではなく、住民の避難と精霊の追い込みである。
今回あまりにも精霊の量が多く、また倒しにくい相手であった。熊型が大量発生したのだ。
そのため一箇所一箇所殲滅して回るには時間がかかり過ぎた。そこで考えられた案が追い込み漁である。
幸いなことに大量発生している場所は王都周辺と限亜鉛 サプリ おすすめられていた。そのため大量発生が起こった一番外側を円の端にしてぐるりと騎士達で囲み、そのまま精霊達をこの何もないだだっぴろい荒野へと追い込み、そこで待ち受けて一網打尽にしようということになったのである。ちなみにこの作戦の発案者はガブリエルである。ゴードンは今まで知らなかったが、彼は知将として国内外で有名らしい。
その時、上空からひらひらと何かが舞い降りてきた。それは2匹の守護精霊だ。
1匹は黒い羽に銀色の模様の映える美しい蝶。そしてもう1匹は黒く艶やかな装甲をして鋭いツノをもつノコギリクワガタだった。
その二匹は諜報にでも出されていたのか前方の三勇の元へと飛んで行く。
「お、三勇様の守護精霊だな」
その時前に並んでいた先輩がつぶやいた。
「確か、団長様のでしたっけ?」
それにゴードンは声をかける。先輩は目線だけで振り返るゴーヤと「当たりだ」と笑った。
ゴードンは当たったことが嬉しくてへへっと笑う。噂で両騎士団団長はお互いが同じ虫型の守護精霊であることが気に食わなくて仲が悪いのだと聞いたことがあったのだ。
「両団長様のだな。おそらく追い込みの調子を確認していたんだろう」
先輩の言葉を肯定するように、仕入れてきた情報を主へ伝えようと精霊達はそれぞれの騎士団長へと近付いて行った。
蝶はガブリエルの方へと進み、その姿を美しい鉄扇へと変えた。
クワガタはフレイヤの方へと進み、その姿をいかついチェーンソーへと変えた。
「ぎゃっ」
逆だろ!と叫びかけてすんでのところで堪える。しかし、
「いや、逆だろ!!」
口を手で押さえるゴードンの背後から声が聞こえた。振り返るとそこには指差して叫んでしまったと思しき同僚の姿があった。彼は先輩に頭を引っ叩かれ、逆にゴードンはこらえたことを褒めるように先輩に頭を撫でられた。
(あとであいつに声かけに行こ)
友達になれる気がする。
「ぼさっとするな、来るぞ」
他の先輩が促す。それとほぼ同時に地響きのようなものが始まり、アントシアニンの効果そして姿を現した。
大量の熊型の野良精霊である。
そのあまりの多さに、みんなわずかに怯んだようだった。しかし、
ごうっ、と風の燃える音がした。
レオンハルトだ。
彼が巨大な剣を一振りすると、そこから炎を纏った斬撃が放たれ、それは徐々に範囲を広げながら熊達を焼き切った。あまりの高温ゆえに、おそらく斬撃に触れた場所が蒸発したのだ。
胸から上を失った熊達が無惨に倒れ伏す。
(すげぇ……)
なんと彼はその一振りでたどり着いた第一陣をすべて焼き払ってしまった。
まさに一騎当千。
(これが、聖騎士)
これが最強の精霊騎士か、と感嘆すると同時に畏怖の念が湧く。
味方ならこんなにも心強いが、もしも敵対することがあればと思うと冷や水を浴びせられたように体が一気に冷たくなり震える。
「聞け」
その時声が響いた。ゴードンは弾かれたように顔を上げる。
「これは皆のための戦いである。家族や友、そして愛すべき国民を危機に晒してはいけない」
けして叫んでいるわけでないのに、大きくよく通るレオンハルトの声が響く。
その言葉にゴードンははっ、と我に返る思いがした。そうだ、守りに来たのだ。自分の想像に怯えている場合ではない。
「皆の者、俺に続け。必ず勝利を掴み取るぞ」
オオオォォォッ!アントシアニンの効果と雄叫びが上がった。ゴードンはもう、畏怖にとらわれてはいなかった。
陽の光に照らされて、英雄の藍色の髪がきらりとひらめく。その横顔は凛々しく、金色の瞳は未来を見据えている。
勝利という未来を。
そう信じるには充分過ぎて、ゴードンは胸を熱くした。
そう、ゴードン達はこの手で必ず国民を守るのだ。
。亜鉛の効果亜鉛 サプリdha epa
まだ朝の早い亜鉛 サプリ おすすめ
まだ朝の早い時間、ステラ達は塔を目指して歩いていdha epa dhaた。
何故こんなに朝早いのか。それは人目を避けるためだ。ゴーヤ チャンプルー
ステラ達は今、警官から目をつけられている。ステラとしてはこそこそとするような真似は業腹だが、またうるさく絡まれるよりは遥かにましだった。
「次は第5の塔ね」
ステラが歌うように告げる。それに着いて歩dha epaいていた面々はそれぞれの反応を返した。
「そうだね」とマシュー。
「楽しみですね」とジーン。
「……………」
アベルだけは無表情で何も言わなかった。
(困ったわね)
それにステラは眉を寄せる。
ステラの『毒』は、何故だかアベルにだけはうまく効かなかったのだ。
けれど彼は反抗する気もないらしい。仕方なくステラは彼のことをそのまま連れ歩いていた。
ステラの新たに目覚めた能力。それは『毒』属性だサプリメント マカった。
ティアラが傷つけた者にその毒は感染する。それはラブドロップと全く同じ効果をもって作用した。
ステラは自分の肩でくつろぐティアラを見る。その瞳は、青い。
それはステラが幻術を見せる機能のあるネックレスで隠しているからだった。
(狂化って言うのよね)
ステラは思い出す。確か前回のミモザがなっていたものだ。
狂化したミモザは狂化する前よりも確かに使える技が多彩で強くなっていたと記憶している。
そう、今回のミモザのように。
(今回も狂化しているのかしら?)
けれどミモザもチロも目は紅くない。しかし現にステdha epaラが幻術で誤魔化しているのだ。ミモザが誤魔化していない保証はない。
狂化は国や教会で取り締まりの対象になっているが、どうしてだろうとステラは思う。
(こんなに解放的で素晴らしいのに)
こんなに気分がいいのは久しぶりだ。
ステラはスキップをするように歩いていた。
それはあともう少しで塔に着くという頃に起こった。
「………ん?」
マシューが立ち止まる。
「どうしたの?」
「いや、なんか音が」
言われて耳をすましてみると、確かに音が聞こえる。本当に微かだが、これはーー
「鈴の音……?」
四人は顔を見合わせる。
「野良精霊か?」
アベルの問いに
「いえ、もしかしたら野良精霊に襲われている人が助けを求めているのかも知れません」
とジーンが応じる。
確かにdha epa盗賊や精霊に襲われた時に助けを求めるためにベルや鈴などを携帯するというやり方は、かなり古い方法だがなくはない。
最近ではブザーの鳴る魔道具が主流だが、費用を抑えるために鈴を携帯する人も一定数はいた。
「行きましょう」
ステラは頷くと、そっと茂みの中へと分け入った。
鈴の音は段々と近づいてきていた。移動している気配がないため、もしかしたらもう持ち主は事切れており鈴だけが風に揺れているのかも知れない、とステラは思う。
(遺品だけでも持ち帰ってあげましょう)
そう思いながら草をかき分けて進み、
「…………え?」
ステラはそこで、自分に瓜二つの少女の姿を見た。
白と藍色のワンピースが風にひるがえっていた。
彼女は短い金色の髪を風に揺らしながら、両手に鈴を持って優雅に踊る。くるくると回る動きに合わせて、スカートはふわりと広がり、鈴がしゃらんと涼やかな音を奏でた。
湖のように静謐な、青いマカ サプリ瞳がこちらを見る。
視線が合った。
「ようこそ」
ワンピースの少女、ミモザは踊るのをやめてこちらを振り返った。
その瞳が微笑む。
「引っかかったね、お姉ちゃん」
「………っ!!」
とっさにステラはレイピアを構える。間髪おかず、氷の破片を放つ。
しかしそれはミモザに辿り着く前に炎の斬撃に阻まれた。
ゆっくりと、ミモザの隣に男が立つ。
藍色の長い豊かな髪、黄金に輝く意志の強い左目、白い軍服を身にまとった美丈夫な男だ。
鋼のような強さで、彼の視線がこちらを射抜いた。
「レオンハルト様……」
思わず後退る。しかしその背後で足音がした。振り返るとそこには、
「先生!!」
ジーンが声を上げる。その言葉の通り、銀色の髪の麗人、フレイヤが立っていた。
「俺もいるぜーぃ」
へらりと笑ってガブリエルがジェーンを伴ってその隣に並ぶ。
「ジェーンさん、どうして……」
マシューが苦しそうにうめいた。
四人は挟み討ちにされていた。
「愛の逃避行はここまでだよ。ここから先は……」
ミモザは苦笑する。
「反省亜鉛会、だよ」
ステラは忌々しげに妹のことを睨んだ。
(さて、)
ミモザは状況を見回した。
挟み討ちには成功した。あとは人質達をどう解放するかである。
(とはいえやっぱり、洗脳されてるっぽいな)
マシューもジーンも、こちらを敵のように睨んでいる。
ミモザは落ち着かなげにスカートを揺らす。慣れない格好はするものではないな、と思った。
足がスースーする。
このワンピースは以前王都に来たばかりの頃、12歳の時にレオンハルトに買ってもらったものである。とはいえ今のミモザでは当然体格が合わず着れなかったのでリメイクしてもらったものだ。
元々は白いワンピースだったものを、内側に藍色のワンピースを重ねるようなデザインにしてリメイクしてもらっている。藍色のワンピースの部分を今のミモザの体格に合わせているので足りない丈の分、藍色のレースのついたプリーツスカートが白いワンピース部分からはみ出て見え隠れしているのが可愛らしい。肩の部分も今のミモザが着れるように広げるついでに、縫い目を誤魔化すためか藍色のリボンやコサージュでカバーされていた。
「お姉ちゃん」
ミモザは声をかける。ステラはきつく睨んできた。
「自首をお勧めするよ」
「自首をしなくちゃいけないような理由はないポリ ペプチドの」
ステラは一転して、にこりと微笑む。
「ミモザ、どうしてお姉ちゃんの邪魔をするの?」
「………邪魔じゃないよ。仕事のお手伝い」
「仕事」
「そう、仕事」
ミモザはなんと言えばいいかを悩む。なんと言っても意味などないのかも知れないが、だからと言って悩まないのは難しい。
「犯罪がいけないのは、それを許しちゃうと社会が混乱するからだよ」
結局ミモザは月並みな言葉を吐いた。
「例外を出来る限り作らないのは、それをしちゃうと人と社会を信用できなくなっちゃうからなんだよ、お姉ちゃん」
たぶん伝わらないだろうなと思う。伝わってほしい気持ちはある。
「貴方をルールの例外にする理由はどこにもないんだ」
けれど虚しさの方がどうしても勝る。この理屈の通じない動物に話しかけているような空虚感はどこからくるのだろうか。
獰猛な肉食獣に自ら首輪をつけてくれと説得したってきっと無意味なのだ。
「わからないわ」
ステラは微笑んだ。
(ほら、無意味だった)
ミモザは力無く笑う。
「可哀想な人がいるの。みんなが幸せになる道がわたしには見えるの。ねぇ、ミモザ」
ステラは笑う。花のように美しく、完璧な微笑みだ。
「貴方も知っているでしょう? みんなが幸せに笑っている未来。一度目の人生。すべてが満たされていたの。完璧だった」
そこで彼女のサファイアの瞳はレオンハルトを見た。
「ある人の死、以外は」
「それって僕のこと?」
違ポリ ペプチドうとわかっていてあえてミモザは聞いた。苦笑する。きっと彼女には些末ごとだったのだろう。
ミモザの苦悩も死も。
「ああ、そうだったわね。あなたも死んだんだっけ」
遠い何かを思い出すように彼女は言った。
「あなたも生きていていいのよ。わたしの邪魔をしなければ」
「……それは無理かな。きっと僕の欲望とお姉ちゃんの欲望は共存できない」
「そう、なら……」
ステラは残念そうに、けれどあっさりと言った。
「死んで?」
レイピアを向けられる。ミモザはチロをメイスに変えようとして、
「待ってください」
横槍が入った。姉妹の青い瞳が声の主を振り返る。それはジーンだった。
彼はその視線に苦笑すると、「僕に任せてください」とステラを庇うように前に進み出た。
「ジーンくん……」
「ステラさんは危ないので後ろへ」
彼は紳士的に微笑んだ。そしてミモザへと向き直ると、真っ直ぐに剣を向ける。
「ミモザさん、勝負です」
「……いいでしょう」
ミモザは不敵に微笑んだ。
「勝てるものなら勝って見せてください」
ミモザには、対ジーン用の秘策があった。
。亜鉛の効果ゴーヤクロムゴーヤ チャンプルー
第6の塔のゴーヤ
第6の塔の祝福は、水中移動である。
そマカの名の通り、水の中を移動できるようになる祝福で、ゲームの中では巨大なシ亜鉛ャボン玉に入って水の中を移動していた。
ミモザは今、第4、第5の塔をすっ飛ばしてここに来ていた。
理由はーー、
(お姉ちゃんはゲームのことを知って亜鉛 サプリ おすすめいる……?)
マシューの発言だ。もしもステラがすべてを知っているのだとしたら先にやっておかねばならないことがあった。
(いや、でも……)
ゲームのことを知っているというにはマシューの言っていたステラの発言は少し違和感がある。
ゲームの記憶を持つミモザとしては『繰り返している』という感覚はない。そのため『これから起こることクロムがわかる』という発言には同意できても、『前回』『やり直せた』に関しては奇妙な発言であるという感覚を拭えない。
(まるで本当にそうしたみたいな言い方)
そこでハッとミモザは顔を上げた。
(ゲームの記憶じゃなくて、本当に『前回』の記憶があるのか……?)
だとしたらその言い方にも納得がいく。
「チロ、どう思う?」
「チー」
チロは肩の上で首を横に振ると、今考えたところで結論は出ないぞ、とミモザのことを諭した。
「……そうだね」
とりゴーヤあえず、ステラが『これから起こること』を知っているのは確かなのだ。
「準備を早く進めないと」
そう言っている間に、ミモザは広大な湖へと辿り着いた。
これが第6の塔の試練だ。
ミモザはその湖へと足を踏み出す。
試練の内容は単純明快、向こう岸まで辿り着くこと、その過程で湖の中に沈む鍵を見つけることだ。
当然、湖の中には野良精霊がうじゃうじゃ泳いでいる。
しかし今回のミモザのお目当てはそれだけではない。
実はこの第6の塔には隠しステージが存在する。水中にある洞穴のうちの一つが異空間へと繋がっており、そこにあるアイテムがあるのだ。
その名も聖剣。
それを手に入れることにより、主人公の攻撃力が全体的に向上するというチートアイテムだ。
これは難易度がイージーの際にだけ出現する隠ゴーヤしアイテムであり、手に入れなくてもゲームの攻略に支障はないが、手に入れればサクサク敵を倒せる便利お助けアイテムである。ステラは最初の塔で金の祝福を受けていた。ということはイージーモードのはずなのだ。
(それをお姉ちゃんより先に手に入れる)
あるいは破壊する。
悲しいかな、これまでの経験からミモザは若干予防線を張るように心がけていた。
自分ではダメだった時の予防線だ。
例えゲーム上では見つけさえすれば誰でも使用可能という設定の聖剣であろうが、これまでの祝福がすべて銅という強制ハードモードのミモザでは駄目かもしれない。
(いや、いいんだ。お姉ちゃんの手に渡りさえしなければ……)
もうそれ以上は望むまい。そう拳を握る主人にチロは同情するようにその頬を撫でた。
ミモザは湖を泳ぐ。透明度の高い湖は見下ろすだけでその内部を覗き見ることができた。
湖の底には人工物と思しき石造りの建物や石像がちらほら沈んでゴーヤ チャンプルーいる。それが何を意味しているのか、ミモザにはわからなかった。
(見つけた)
その中に小さな白い石碑を見つけてミモザは大きく息を吸うと潜水した。
この石碑が聖剣の在処を示す手がかりなのだ。
この石碑には古代語が刻まれている。その古代語自体には大した意味はないが、全く同じ文字が三ヶ所に書かれており、それを繋げると三角形ができるのだ。その三角形が矢印の役割を果たしており、その示す通りに進むと次の石碑が現れるという寸法だ。それを辿っていけば最後は聖剣に辿り着けるはずだった。
ミモザは石碑の文字を確認する。趣味のおまじない関連本の読書により鍛えられた古代語の知識でなんとはなしにその文章を読む。
「…………」
そこには『最近の若者はなっとらん、目上を蔑ろにして……』という愚痴が延々と書かれていた。
(これを作った人、立場弱かったのかな……)
聖剣を使えばそれなりの地位を築けそうな気もするが、隠しているということは隠した人物は使用しなかったのかも知れない。
ミモザは気を取り直して三つの文字を探し、そして方向を確認するとその石碑をメイスの棘で貫き粉砕した。水上へと上がると矢印の方向へと適宜水底を確認しながら泳ぐ。あ亜鉛 サプリ おすすめとはひたすらそれの繰り返しだ。
塔の内部は基本的に石造りなのだが、所々光を放っている石が頭上にも水底にも存在していてある程度の視界は確保できていた。もしかしなくとも暗視の祝福があればもっと見やすいのかも知れない。
時々似たような石造りの像などに騙されることもあるが一つ一つ確認しながらミモザは進む。ついでに手がかりの破壊も忘れない。
ステラに一周目の記憶があるのならば記憶を手がかりに聖剣を探せばいいため、この破壊行為は無意味だと思われるかも知れないが、実は有効な戦略である。
何故なら聖剣の位置は一周目と二周目で異なるからだ。
もちろん、ゲームの記憶があるのならば、そしてニ周目をプレイしたことがあるのならば石碑がなくても聖剣の位置はわかるだろう。その場合は隠蔽工作としての意味はない。しかしこうすることでステラの反応から彼女にある記憶が『前回の記憶』なのか『ゲームの記憶』なのかを判断する材料になる。
場所が見つけられなければステラにあるのは『一周目の人生の記憶』、場所が見つけられるのならばステラにあるのは『ゲームの記憶』だ。
確認するタイミングがあるかどうかわからないが、後々参考になれば儲けものである。
ふいに、潜水するミモザの頭上に黒い影が差した。それは巨大なワニの姿をした野良精霊だ。彼はミモザに気づくと同時にものすゴーヤ チャンプルーごい速さで急降下してきた。
そしてごぽっ、と音を立てて泡を吹きながらその動きを止めた。ミモザがメイスの棘でワニを刺し貫いたからである。しばらく力無くもがいていたが、やがてその動きを止めたワニに、ミモザはメイスの棘を引っ込めた。そのままワニは水上へと浮かんで行く。周囲にワニの血が広がり視界が悪くなったので、ミモザも一度水面へと浮上した。
「……ぷはっ」
ぜいぜいと肩で息をする。さすがに長時間水泳と潜水を繰り返すのはきつい。
「筋肉がなかったら断念していたかも知れない……」
やはり筋肉は素晴らしい、としみじみとつぶやく。
ちなみにゲームでのステラは合成スキルで船を作って移動していた。そして鍵の光が見えた時だけ潜水するのである。
ではミモザは何故そうしないのか? 答えは簡単である。
銅の合成スキルでは大きい物は作れないからである。
ミモザは無言で頭上をふり仰ぐ。
別に気にしてはいない。今更である。
何故か湖の水なのに若干塩辛く感じるがこれは誰がなんと言おうと気のせいなのである。
「やばい……、挫けそう」
上半身だけ水面に出しながら思わず顔を両手で覆うミモザに、チロはメイス姿のまま、今挫けたら死ぬぞ、と忠告をした。
そうこうしているうちにやっと終点にたどり着いたらしい。潜水するミモザの目の前にぽっかりと口を開いた洞窟が現れた。中は暗闇で見通すことはできない。
「…………」
ミモザは覚悟を決めると、その洞窟の中へと飛び込んだ。
洞窟の内部は緩やかに上方へと昇る坂道になっていた。少しずつ幅の狭くなる道に引っか亜鉛 の サプリからないように注意しながらミモザは進む。すると急に開けた場所に出た。ずっと岩だらけだった足元は砂に変わり、ミモザは水面目掛けて上昇する。
「……はぁっ、はぁっ」
あたりを見渡すとそこは入江のようになっていた。もう少し進めば足がつきそうだ。岸を目指して泳ぎ、久しぶりにミモザは地面へと足をつけた。
「間違いない。ここだ」
最後の石碑が砂浜に刺さっている。ミモザはその向きを確認するとメイスですかさず壊し、足を進めた。
「………?」
一見すると、それはただの行き止まりで、塔の壁である岩壁があるだけのように見えた。
「いやでも、確かにこっちに矢印が……」
ミモザはその付近の岩壁を手で撫でる。すると1ヶ所だけやけに冷たいことに気がついた。
「…………」
水中で拾っておいた鍵をミモザは取り出す。それは当然のように銅だったが、今は色は関係ない。
それを冷たい岩に押し付けた。
「………っ!?」
とたん、ミモザは引力のようなものに引っ張られてその中へと吸い込まれた。
。マカ サプリゴーヤゴーヤポリ ペプチド
ガチャン、とゴーヤ チャンプルー
ガチャン、アントシアニンといdha epa dhaう音を立ててその扉は閉まった。
「あ、あなたが悪いんだからね!」
捨て台詞と同時にパタパタと遠ざかっていく足音がする。どうやら彼女は立ち去ってしまったようだ。
「うーん」
ポリ ペプチド 閉じ込められた……のだろうか?ミモザは首をひねった。
まず扉を押してみると何かつっかえがしてあるのか開かない。だがメイスで叩けば壊すことは可能だろう。次にミモザは月明かりの差し込む窓へと近づいた。
「開くんだよなぁ、これが」
カシャ、と軽い音を立てて窓が開く。窓の外は庭園で、別にとんでもなく高くて外に出れないというわけではない。
さて、閉じ込めるとはなんぞや?と疑クロムの効能問に思う。
「窓から外に出るという発想がお嬢様にはないのかな……」
「チゥー…」
チロも同意するように頷く。あまりにも詰めの甘すぎる監禁だった。
もしもミモザを本気で閉じ込めようと思ったら、まずはチロを拘束しなくてはならないし、ついでにミモザのことも手足を縛るくらいはしなくてはならないだろう。そうでなくては普通に破壊して出てきてしまう。
「まぁ、今回は壊さないけど」
一体弁償代がいくらかかることか。想像すると寒気がしてミモザはぶるりと身を震わせた。
さて、それでは外に出ようかと窓枠に手をかけたところで、
「……ん?」
人の気配に思わず隠れる。ポリ ペプチド隠れてから別に隠れる必要がなかったことに気がついたが後の祭りである。
かくして近づいてきたのはオルタンシア教皇とオーティス宰相であった。
「………薬は、……で、」
「しかし……の、効果……」
(薬……?)
2人はぼそぼそと小声で話しながらゆっくりとミモザの隠れている窓の前を通り過ぎ、遠ざかって行った。前を通り過ぎるといっても距離があったため、その内容はあまり聞き取れない。
(仲が良いんだろうか?)
考えながらもまさかな、と思い直す。宰相などは貴族の筆頭であろうし、教皇はいわずもがな平民の代表である。派閥的に仲睦まじく、というのは難しい立場だろう。だからこそこうして密会のようにこっそり会っている可能性もなくはないが、それよりは仕事の話をしているというほうがしっくりくる。
さて気を取り直して、とミモザは窓枠に手と足をかけるとそゴーヤのまま外へとぴょんっと身軽に飛び降りた。
ぴ、と体操選手のようにポーズを決める。
「10点!」
「何が10点なのかしら?」
その言葉に振り返る。そこには、
「フレイヤ様!」
が立っていた。彼女は赤いドレスに黒いショールを羽織っていた。銀色の髪は綺麗に結い上げられて真珠の髪飾りで彩られている。月明かりに照らされたその体は、銀色の粒子をまといきらきらとほのかに輝いていた。
ミモザはその姿にうっ、とうめく。
彼女の抜群のプロポーションが眩しい。
「どうしたのかしら?」
「ちょっと世の理不尽に目が眩んでしまって……」
「ちょっと意味はわからないけど大丈夫そうなのは伝わったわ」
体調が悪いのかと心配したじゃない、と彼女は嘆息する。
「あなた、今1人?」
「はい。フレイヤ様もですか?」
「ええ、ちょっと夜風にあたりたくて……」
そう言いつつ彼女の目は何かを探すように彷徨っている。
(なんだ……?)
パッと見た印象だが彼女の装飾はどこかが欠けているという様子もなく彷徨う目線の高さ的にも地面を探している様子はない。何かを落としゴーヤたとかでは無さそうだ。
「ジーン様はご一緒ではないのですか?」
「ああ、ジーンは今日はご家族もいらしてるからそっちと一緒にいるのよ」
「なるほど」
ジーンの素性はよく知らないが、王国騎士団長の弟子になるくらいだ。やんごとない家柄なのだろう。
「じゃあ、わたくしはそろそろ行くわね」
「はぁ……」
声をかけておきながら随分とつれないことだ、と思いながらその後ろ姿を見送る。
「………ついてってみる?」
「チゥ」
ついていこう、とチロが頷く。フレイヤはミモザに連れがいないのかを尋ねて、いないことを知ると明らかに興味を失ったようだった。つまり誰かと一緒に来たのではないかと疑ってミモザに声をかけたのだ。
(でも誰だろ?)
探し人がレオンハルトならば、たぶん普通にミモザにレオンハルトはどこにいるのかと尋ねただろう。しかしそれをしないということはミモザには居場所がわからないであろう相手、その上ワンチャンミモザと一緒にいてもおかしくない相手を探しているということだ。
(鬼が出るか蛇が出るか)
庭園の生垣で作られた迷路の中へと姿を消したフレイヤを、ゆっくりと追跡する。ミモザが追うのでは気づかれる可能性が高いためチロを斥候に使い絶妙にお互いの姿が見えゴーヤない距離を保ちながら進む。
(おっと)
これ出れるかなぁ、と不安になりつつ歩いていると、唐突にフレイヤが立ち止まった。彼女はぼんやりと立ち尽くし、迷路の先を眺めているようだ。
手で合図をしてチロに様子を見てきてもらう。しばらく待つとチロは走って戻ってきて、そこで見た光景を伝えてくれた。
迷路の先にはガブリエルがいたのだ。それも、先ほどホールでミモザを睨んでいたもう1人の令嬢、セレーナ嬢と一緒だったようだ。
(なんでその2人が?)
教皇と宰相に引き続き謎のペアである。首をひねるミモザの目の前で、フレイヤはその2人のことを憎々しげに睨んでいた。
「フラフラついて行くなと言っただろうが」
ホールに戻るとレオンハルトが仁王立ちでミモザを見下ろしてそう言った。
その顔は険しい。
「えっと、レオン様、違うんです」
「何が違う」
「筋肉にも胸にもつられてません」
「じゃあ何に釣られた」
「こ、好奇心……?」
はぁ、と彼は深い深いため息をつく。
「俺はとても簡単な指示を出したと思っていたが、その認識は誤りだったか?」
「ええと、レオン様と結婚したがっている令嬢の方がですね」
「……どっちだ」
「ピンクブロンドのほうです」
「アイリーンか」
ちっ、と小さくレオンハルトは舌打ちをする。ミモザは頷いた。
「ええ、そちらの方に、ちょっと監禁されてきました」
ミモザが続けて言ったセリフに、レオンハルトはなんか変な言葉を聞いたというようにゴーヤその顔をすがめる。
「……出れたのか」
「窓が普通に開いたので」
「…………。万が一ということもある。そういう場合は知り合いに声をかけるなりして軽率について行くのは控えなさい」
さすがに彼も少し呆れた様子だ。閉じ込めた部屋の鍵がかかっていないなど、監禁というにはあまりにお粗末である。
「はい、申し訳ありませんでした」
とりあえずレオンハルトの態度が軟化してきたのでミモザは言い訳をやめて素直に謝罪した。
「……帰るぞ」
「よろしいのですか?」
身を翻すレオンハルトに追従しながらもホールを見渡す。パーティーはまだ終わる気配を見せてはいない。
「ああ、君がいない間に一通りの挨拶は済ませた。問題ない」
「……申し訳ありませんでした」
ミモザはもう一度丁寧に謝罪をした。
。クロムマカアントシアニン
テーブルのクロム
テーブルの上では燭台の橙色の柔らかい灯りと暖サプリメント マカ色系でまとめられた花が水差しへと生けられて穏やかな晩餐マカ サプリ会を彩っていた。
さて、ミモザという少女がレオンハルト邸を訪れて数日が過ぎようとしていた。今までほとんど来客がなく一人しか卓を囲むことのなかったテーブルに二人の人物ポリ ペプチドが腰掛けるようになって数日、マーサは今だに不思議な気持ちでその光景を眺めていた。
テーブルを囲って初日、少女は神妙な顔をして挙手した。いわく「テーブルマナーがわかりません」。
主は一瞬虚を突かれたような顔をした後、「礼儀作法の教師を雇おう」と告げてその会話を終わらせた。恐縮する少女に「今後弟子として同行してもらうことが増える。その際にマナーがわからな亜鉛の効果いようでは俺が恥をかく」と言い置いて。
二人の間の会話は決して多くない。まぁ、『レオンハルトとの会話量』としては少女はぶっちぎりで多いのだが、一般的なものと比べると少ない方である。しかし二人の間に流れる空気は気安く、とても穏やかなものだった。
これまでは食事などただの作業だと言わんばかりの速度でマナーは守りつつ食事をさっさとかき込んでいた主人が、今は少女のたどたどしいゆっくりとしたペースに合わせて食べている。気にしていない風に特に何を言うでもないが、同時に食べ終わるようにワインや水を頻繁に口に運んでみたりゆっくりと咀嚼したりと無言で工夫を凝らマカしている様子は見ていて微笑ましい。そして少女がどのくらい食べ進んだのかを確認する際に彼女がその視線に気づいてにこりと小さく微笑むと、彼は困ったように苦笑を返すのだった。
ミモザが訪れてまだ数日であるが、これまでただ重苦しく張り詰めていた屋敷の空気が柔らかいものへと変わりつつあった。
(何よりも旦那様の機嫌が良い)
うんうん、とマーサは上機嫌で頷く。機嫌が良いのはいいことだ。それだけで職場の雰囲気が格段に向上する。よしんば機嫌が悪くともミモザと話していれば今までよりも遥かに短い時間で直るのだ。これには感謝の言葉しかない。
「ずっと居てくれればいいですよねぇ」
マーサの内面を代弁するように、一緒に廊下の掃除をしていたロジェが言った。燃えるよう亜鉛 サプリ おすすめな赤い髪にブラウンの瞳を持つ彼女は古株だらけのこの屋敷に置いて貴重な若者だ。ぴちぴちの20代の彼女は、彼女いわく「ぞっこんなダーリン」がおり、レオンハルトへ秋波を送ることのない貴重な人材であった。
「ひと月しかいないみたいだねぇ」
残念に思いため息を吐く。
「えー、延ばさないんですかねぇ、延長、延長!」
「そんなことできるわけがないだろ。まぁ、また来てくれるのを祈るしかないねぇ」
たしなめつつも「はぁ」とため息が出る。一度良い環境を味わってしまうとこれまでの状態に戻るのが憂鬱でならない。
その時可愛らしい鼻歌が聞こえてきた。鈴を転がしたようなその明るい声は、ここ数日で聴き慣れたものだ。そちらを向くと廊下の曲がり角から予想通りの人物が姿を現すところだった。
「ミモザ様ぁ、おはようございますぅ」
ロジェがぶんぶんと手を振って挨拶する。孤児院育ちの彼女は少々お行儀の悪いところがあったdha epa dha。
その声に少女は両手いっぱいに花を抱えて振り向いた。金糸の髪がさらりと流れ、青い瞳が優しげに微笑む。
「おはようございます。ロジェさん、マーサさん」
その可愛らしい救世主の姿にマーサとロジェはほっこりと微笑んだ。
「毎朝せいが出ますねえ」
手に持つ花束を示して言うと、彼女はああ、と頷いた。
「暇ですからね、わりと」
これも彼女が来てからの変化だ。殺風景で飾り気のなかった屋敷に彼女は庭から摘んだ花を飾って歩く。最初は食卓の一輪挿しからじわじわと始まり、気づけば廊下から執務室までありとあらゆる場所へとそれは入り込んでいた。
屋敷に勤める女性陣には大好評である。これまでそういったことをしたくても出来なかったのだ。主人に直談判する勇気が誰もなかったからである。しかし彼女は違う。ミモザはこれまで誰もなし得なかったことを何かのついでにひょいと「花飾っていいですか?」と聞いてあっさり許可をもらった猛者である。
「ミモザ様はぁ、お花がお好きなんですかぁ?」
ロジェがにこにこと訊ねる。それにミモザは「いやぁ、特にそういうわけでは」と意外な返事を返マカ サプリした。
「そうなんですかぁ?てっきり毎朝飾られているのでお好きなのかとぉ」
「そうですね。これは好き嫌いというよりは……」
真剣な顔で彼女は言った。
「お花を飾ると家の運気が上がるので」
「運気」
「はい。運気です」
曇りなきまなこである。
(まぁ、ちょっとオカルト?が好きな子みたいよねー)
別に害はないのでマーサとしてはどうでもよかった。
「あのぅ、実はお願いがあるのですが」
ミモザはちょっと困ったように言う。屋敷を訪れてすぐの無表情はなりを潜めている。緊張していたのだとは本人の談だが緊張しているのが周囲に見た目で伝わらないのはなかなかに損な性分だなと思う。
「どうしたんだい?」
ミモザはもじもじと恥ずかしがりつつ「今日、レオン様は外出らしくて……」と言った。
「一緒に昼食をとってもいいでしょうか?」
彼女の位置付けは微妙だ。お客様ではないが使用人でもない。主人の弟子として修行をし、家庭教師などから教育を受けているが、使用人としての仕事も少しこなしている。
つまり彼女の「仕事の先輩方と仲良くしたい」という希望は的外れではないが、おかしな話でもある。
「ーで、連れてきたのか」
「まぁ、断る理由がなくてねぇ」
不機嫌そうにジdhaェイドが言うのにマーサは肩をすくめた。
「ふん、まぁいい、わたしは知らん」
ふん、と顔をそらして使用人の控室であり、食事を取るテーブルの一番隅へとジェイドは腰掛ける。手にはもう昼食のプレートを持っていた。
そこにミモザが昼食のプレートを持って現れた。彼女はキョロキョロと室内を見渡すとジェイドのちょうど正面の席へと腰を落ち着けた。
「なんでここに座る!?」
ぎょっとしたようにジェイドが立ち上がる。
「え?」
ミモザは不思議そうだ。
「またやってら」
庭師のティムが呆れたようにそれを見てぼやいた。
そう、何故だかミモザは蛙男ことジェイドに非常に懐いていた。
「席は他にいくらでも空いとろーが!!」
ミモザはきょとんと「そうですね」と頷く。
「なら!何故!ここに座る!」
「すみません、誰かの指定席でしたか」
しぶしぶと立ち上がるのにロジェが「指定席とかないからぁ、大丈夫よぉ」と教えてあげる。その言葉に彼女はきょとん、としてから再び腰を下ろした。
「座るな!」
「でも誰の席でもないと…」
「わたしが嫌なんだ!!」
「何故ですか?」
首をひねるミモザに、ジェイドはびしっと指を突きつけた。
「いいか、わたしはな!顔のいい奴が大っ嫌いなんだ!」
非常に大人げない理由だった。
「ジェイドさん」
ジェイドのその言葉にミモザは珍しく少しむっとした表情になる。
「な、なんだ」
自分からふっかけておいてジェイ亜鉛 サプリ おすすめドは怯む。その顔をじっと見つめながらミモザは「僕、そういうのはよくないと思います」と唇を尖らせた。
「はぁ?なんだと?」
「人の容姿をどうこう言うのは不謹慎です」
「褒めてるんだろうが!」
「でもジェイドさんはマイナスの意味でそう言っています」
その指摘にジェイドはうっと言葉を詰まらせる。
「褒めてません」
「うっ」
じぃっと恨みがましい目で見られるのに彼はたじろいだ。
「ミモザ様はぁ、なんでジェイドさん好きなのぉ?」
ロジェが助け舟を出す。ミモザの視線はロジェへと移った。
「優しいからです」
「はぁ?優しくした覚えなど!」
しかし返された答えにジェイドは思わずといった様子で声を上げた。再びミモザの視線がジェイドへと戻り、ジェイドは嫌そうに身を引く。
「確かにジェイドさんは大きな声を出します。でも理不尽な暴力を振るったりはしません」
「当たり前だろうが!」
「当たり前ではありません」
そこでミモザは憂鬱そうに目を伏せた。
「嫌そうな態度は取ります、けれど僕の人格を否定するようなことは言いません。面倒だとは言います、しかし要領の悪い僕に何度も根気強く仕事を教えてくれます。あなたは優しい。だから……」
顔を上げる。冬の湖のような静かな瞳がジェイドを見つめた。
「だから僕がつけあがるんです」
「つけあがるな!」
ジェイドはふーふー、と肩で息をする。それを見つめつつ彼女は説明が足りなかったと思ったのか、考え考え言葉をつけたした。
「僕、修行を始めてからマッチョになりました。そのおかげで少し自信がつきました。僕はこれまで、何も言いませんでした。ずっと何も思ったことを言わず、そゴーヤのくせ周りに期待をしていました。察して欲しいと、自分は何も行動しないくせに」
そこまで言って、「んー」とまた言葉を探す。
「だからこれからは、少しずつ思ったことを言おうと思ってます。僕は、貴方が好きです。人間として、仕事の先輩として、尊敬しています」
「わたしはお前が嫌いだ!」
ジェイドの喚くような返答に、ミモザの表情は変わらなかった。ただ無表情に、ジェイドを見つめている。
それにちっ、とジェイドは舌打ちをした。
「お前、そう言う時は落ち込んだそぶりで涙でも流してみろ。それだけでお前の容姿なら同情が引ける。不器用な奴め」
そう言い捨てるとそのまま席について食事を始めた。
「一緒に食事をしてもいいですか?」
「好きにしろ、お前がどこで食べようとわたしは知らん」
にこ、とミモザは笑った。
「僕ジェイドさんはツンデレだと思うんですけどどうですかね」
「ツンデレが何かは知らんがろくでもないことを言ってるだろうお前!なんでも素直に口にすればいいと思うなよ、小娘!」
えへ、とミモザは花が綻ぶように笑った。
。dha epaマカゴーヤゴーヤ チャンプルー
第6の塔の祝福はアントシアニン
第6の塔の祝福は、水中移動である。
その名の通り、水の中を移動できるようにマカ と はなる祝福で、ゲームの中では巨大なシャボン玉に入って水の中を移クロム動していた。
ミモザは今、第4、第5の塔をすっ飛ばしてここに来ていた。
理由はーー、
(お姉ちゃんはゲームのことを知っている……?)
マシューの発言だ。もしもステラがすべてを知っているのだとしたら先にやっておかねばならないこゴーヤとがあった。
(いや、でも……)
ゲームのことを知っているというにはマシューの言っていたステラの発言は少し違和感がある。
ゲームの記憶を持つミモザとしては『繰り返している』という感覚はない。そのため『これから起こることがわかる』という発言には同意できても、『前回』『やり直せた』に関しては奇妙な発言であるという感覚を拭えない。
(まるで本当にそうしたみたいな言い方)
そこでハッとミモザdha epaは顔を上げた。
(ゲームの記憶じゃなくて、本当に『前回』の記憶があるのか……?)
だとしたらその言い方にも納得がいく。
「チロ、どう思う?」
「チー」
チロは肩の上で首を横に振ると、今考えたところで結論は出ないぞ、とミモザのことを諭した。
「……そうだね」
とりあえず、ステラが『これから起こること』を知っているのは確かなのだ。
「準備を早く進めないと」
そう言っている間に、ミモザは広大な湖へと辿り着いた。
これが第6の塔の試練だ。
ミモザはその湖へと足を踏み出す。
試練の内容は単純明快、向こう岸まで辿り着くこと、その過程で湖の中クロムに沈む鍵を見つけることだ。
当然、湖の中には野良精霊がうじゃうじゃ泳いでいる。
しかし今回のミモザのお目当てはそれだけではない。
実はこの第6の塔には隠しステージが存在する。水中にある洞穴のうちの一つが異空間へと繋がっており、そこにあるアイテムがあるのだ。
その名も聖剣。
それを手に入れることにより、主人公の攻撃力が全体的に向上するというチートアイテムだ。
これは難易度がイージーの際にだけ出現する隠しアイテムであり、手に入れなくてもゲームの攻略に支障はないが、手に入れればサクサク敵を倒せる便利お助けアイテムである。ステラは最初の塔で金の祝福を受けていた。ということはイージーモードのはずなのだ。
(それをお姉ちゃんより先に手に入れる)
あるいは破壊する。
悲しいかな、これゴーヤまでの経験からミモザは若干予防線を張るように心がけていた。
自分ではダメだった時の予防線だ。
例えゲーム上では見つけさえすれば誰でも使用可能という設定の聖剣であろうが、これまでの祝福がすべて銅という強制ハードモードのミモザでは駄目かもしれない。
(いや、いいんだ。お姉ちゃんの手に渡りさえしなければ……)
もうそれ以上は望むまい。そう拳を握る主人にチロは同情するようにその頬を撫でた。
ミモザは湖を泳ぐ。透明度の高い湖は見下ろすだけでその内部を覗き見ることができた。
湖の底には人工物と思しき石造りの建物や石像がちらほら沈んでいる。それが何を意味しているのか、ミモザにはわからなかった。
(見つけた)
その中に小さな白い石碑を見つけてミモザは大きく息を吸うと潜水した。
この石碑が聖剣の在処を示す手がかりなのだ。
この石碑には古代語が刻まれている。その古代語自体には大した意味はないが、全く同じ文字が三ヶ所に書かれており、それを繋げると三角形ができるのだ。その三角形が矢印の役割亜鉛 サプリを果たしており、その示す通りに進むと次の石碑が現れるという寸法だ。それを辿っていけば最後は聖剣に辿り着けるはずだった。
ミモザは石碑の文字を確認する。趣味のおまじない関連本の読書により鍛えられた古代語の知識でなんとはなしにその文章を読む。
「…………」
そこには『最近の若者はなっとらん、目上を蔑ろにして……』という愚痴が延々と書かれていた。
(これを作った人、立場弱かったのかな……)
聖剣を使えばそれなりの地位を築けそうな気もするが、隠しているということは隠した人物は使用しなかったのかも知れない。
ミモザは気を取り直して三つの文字を探し、そして方向を確認するとその石碑をメイスの棘で貫き粉砕した。水上へと上がると矢印の方向へと適宜水底を確認しながら泳ぐ。あとはひたすらそれの繰り返しだ。
塔の内部は基本的に石造りなのだが、所々光を放っている石が頭上にも水底にも存在していてある程度の視界は確保できていた。もしかしなくとも暗視の祝福があればもっと見やすいのかも知れない。
時々似たような石造りの像などに騙されることもあるが一つ一つ確認しながらミモザは進む。ついでに手がかりの破壊も忘れない。
ステラに一周目の記憶があるのならば記憶を手がかりに聖剣を探ゴーヤ チャンプルーせばいいため、この破壊行為は無意味だと思われるかも知れないが、実は有効な戦略である。
何故なら聖剣の位置は一周目と二周目で異なるからだ。
もちろん、ゲームの記憶があるのならば、そしてニ周目をプレイしたことがあるのならば石碑がなくても聖剣の位置はわかるだろう。その場合は隠蔽工作としての意味はない。しかしこうすることでステラの反応から彼女にある記憶が『前回の記憶』なのか『ゲームの記憶』なのかを判断する材料になる。
場所が見つけられなければステラにあるのは『一周目の人生の記憶』、場所が見つけられるのならばステラにあるのは『ゲームの記憶』だ。
確認するタイミングがあるかどうかわからないが、後々参考になれば儲けものである。
ふいに、潜水するミモザの頭上に黒い影が差した。それは巨大なワニの姿をした野良精霊だ。彼はミモザに気づくと同時にものすごい速さで急降下してきた。
そしてごぽっ、と音を立てて泡を吹きながらその動きを止めた。ミモザがメイスの棘でワニを刺し貫いたからである。しばらく力無くもがいていたが、やがてその動きを止めたワニに、ミモザはメイスの棘を引っ込めた。そのままワニは水上へと浮かんで行く。周囲にワニの血が広がり視界が悪くなったので、ミモザも一度水面へと浮上した。
「……ぷはっ」
ぜいぜいと肩で息をする。さすがに長時間水泳と潜水を繰り返すのはきつい。
「筋肉dhaがなかったら断念していたかも知れない……」
やはり筋肉は素晴らしい、としみじみとつぶやく。
ちなみにゲームでのステラは合成スキルで船を作って移動していた。そして鍵の光が見えた時だけ潜水するのである。
ではミモザは何故そうしないのか? 答えは簡単である。
銅の合成スキルでは大きい物は作れないからである。
ミモザは無言で頭上をふり仰ぐ。
別に気にしてはいない。今更である。
何故か湖の水なのに若干塩辛く感じるがこれは誰がなんと言おうと気のせいなのである。
「やばい……、挫けそう」
上半身だけ水面に出しながら思わず顔を両手で覆うミモザに、チロはメイス姿のまま、今挫けたら死ぬぞ、と忠告をした。
そうこうしているうちにやっと終点にたどり着いたらしい。潜水するミモザの目の前にぽっかりと口を開いた洞窟が現れた。中は暗闇で見通すことはできない。
「…………」
ミモザは覚悟を決めると、その洞窟の中へと飛び込んだ。
洞窟の内部は緩やかに上方へと昇る坂道になっていた。少しずつ幅の狭くなる道に引っかからないように注意しながらミモザは進む。すると急に開けた場所に出た。ずっと岩だらけだった足元は砂に変わり、ミモザは水面目掛けて上昇する。
「……はぁっ、はぁっ」
あたりを見渡すとそこは入江のようになっていた。もう少し進めば足がつきそうだ。岸を目指して泳ぎ、久しぶりにミモザは地面へと足をつけた。
「間違いない。ここだ」
最後の石碑が砂浜に刺さっている。ミモザはその向きを確認するとメイスですかさず壊し、足を進めた。
「………?」
一見すると、マカ と はそれはただの行き止まりで、塔の壁である岩壁があるだけのように見えた。
「いやでも、確かにこっちに矢印が……」
ミモザはその付近の岩壁を手で撫でる。すると1ヶ所だけやけに冷たいことに気がついた。
「…………」
水中で拾っておいた鍵をミモザは取り出す。それは当然のように銅だったが、今は色は関係ない。
それを冷たい岩に押し付けた。
「………っ!?」
とたん、ミモザは引力のようなものに引っ張られてその中へと吸い込まれた。
。ポリ ペプチドポリ ペプチドマカゴーヤ チャンプルー
それは修行後の亜鉛 サプリ おすすめ
それは修行後のお茶の時間が常習化し亜鉛 サプリ おすすめ、ミモザがレオンハルトのことを愛称で呼ぶことが許されdhaるようになった頃に起こった。
「あ、」
「どうした?」
問いかけるレオンハルトにミモザは困った顔をする。
「ランチボックスを忘れてきました」
時刻はちょうどお昼時である。昼食の時間をまたぐことがあらかじめわかっていたため用意し亜鉛 の サプリていたのに、その肝心のランチボックスを丸ごと家に置いてきてしまったのだ。
「仕方がないな。今日は適当にどこかで買うか、外食でもするか」
頭を掻きながらレオンハルトは提案する。以前の彼ならここは「なら帰るか」となりそうな流れだが、習慣を変えたくない性質なのか、それともミモザとのお茶会もとい食事会にそれなりにdha epa dha意味を見出しているのか判断に悩むところだ。
「いいですよ、すぐに取ってきます。せっかく作ったのにもったいないですし、それに……」
「それに?」
ミモザは気まずそうに目をそらした。
「この村、田舎なので外食する店ないです」
悲しい事実だった。しかしレオンハルトは気に留めた風もなく「王都に行けばいいだろう」などと軽く言う。
「いや、遠いじゃないですか」
「レーヴェに乗っていけば1時間てところだな」
「え?」
思わず驚いてレーヴェを見る。彼は自慢げに胸をそらしサプリメント マカ、翼を広げてみせた。
「近くないですか?確か半日ほどかかると思っていたのですが」
「それは街道を通った場合だな」
「……そんなに差がでるんですか?」
「まずこの村から主要な街道に出るまでに10時間ほどかかる」
「………」
「そこから街道を4時間と言ったところか」
「なんでそんなに街道まで遠いんですか」
「この村に何も特産品も需要もないからだな」
そのレオンハルトの返答にミモザはうっ、と言葉に詰まる。
「世知辛い話ですね」
結局それしか言葉を絞り出せなかった。
「まぁ、街道一本通すのに莫大な資金と人手がいるからな。必要のない村を通すより王都に有益な場所を経由するように道を作るのは当然だろう」
「世知辛い話ですねぇ」
そして無情だ。
どこの世界でも需要の少ないdha田舎は冷遇されがちらしい。
「まぁ、でも取ってきますよ。僕の家まで1時間かからないので」
立ち上がりかけたレオンハルトを制してミモザは「すぐ戻るので待っていてください」とお願いした。
母や姉とレオンハルトが鉢合わせると厄介だからである。
*
「はぁっはぁっはぁっ」
ミモザは息を切らして走っていた。手には先ほど家から持ってきたランチボックスを抱えている。そのせいでいつもよりも走る速度は落ちていた。
「おい、待てよ!ミモザ!!」
背後から石が飛んできてミモザの頭に当たる。大した大きさではないが、勢いがあり普通に痛い。
バタバタと4人分の足音がずっと背後をついてきている。
「てめぇ!ふざけんなよ!逃げるな!!」
いきりたって怒鳴っているのは当然、アベルであった。
家にランチボックスを取りに行くところまでは良かった。母はまだ帰っていないのかミモザが用意した母親の分のサン亜鉛 サプリ おすすめドイッチはまだ冷蔵庫の中に残されていた。ミモザはその隣に置かれたランチボックスを持って外へと出た。
そして出会ってしまったのである。
下校途中のアベルとその取り巻き3人に。
(迂闊だった)
ミモザは不登校になってから徹底的に姉やアベル達と生活サイクルを変えて生活している。
学校の授業が始まる時間に起き出し、授業中に外出を済まし、下校以降は家の外には出ない。
すべてはこの狭い村でアベル達にうっかり鉢合わせないためである。
しかし失念していたのだ。
もうすぐ秋休みだったということを。
秋は実りの季節である。そしてこのような田舎の村では子どもも立派な戦力だ。そのため小麦や稲を植える時期と収穫の時期は学校は長期休みに入る。手伝いをするためだ。そして秋休みに入る前日は午前授業となる。
今日がその午前授業の日だった。
そしてミモザは追いかけられる羽目になったのだ。
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